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パリでの週末 [旅行]

土曜日の夜は前回「ビリー・バッド」でも一緒になったおじさんの奢りで夜中までキーンリーサイドのファン達と飲んで食べて、「冬の旅」の感想を言い合ったり、色々な国から来ているので次回のキーンリーサイド予定(笑)を伝え合ったり、目撃談を話したり、とファン同士のオタク会話を堪能しました(笑)例えば、

ミュンヘン在住のファンが公演までの空き時間を使ってパリ観光しているときに、道路で車にひかれそうになった人を「危ないですよ!」と引き止めたら何とキーンリーサイド!(笑)

「あ、やあ!奇遇だね!でも、一体こんなとこで何してんの!?
「何って、誰かさんが今日『冬の旅』を歌うらしいからそれを見に来たのよ~。」
「ああ、そうなの~?」

という会話を交わしたという新たなネタ(実話ですよ)がでてきたり、モーツァルトのオペラ「コジ・ファン・トゥッテ(Cosi fan tutte)」好き派と嫌い派に分かれてあーでもないこーでもないと語ったり、日本のMET来日公演のキャストの豪華さとチケット代の高さに大騒ぎしたり。それにしても、このミュンヘンのファンがいなければ公演は中止だったかもしれないですね~。相変わらず落ち着きの無い人だ(笑)


話が大いに盛り上がってホテルに帰ったのは日付が変わった後だったので、翌日の日曜日はゆっくり起きて簡単な朝食をとった後、私が大好きなルーヴル美術館(Musee du Louvre)に行ってきました。ぶっちゃけ入場料に学生料金が無いのに毎年行ってるんですけどね、もうどこにカフェやトイレがあるのか、有名作品の位置も殆ど覚えちゃってるんですけどね、それでも行きたいルーヴルなんです(笑)

私がそこまでルーヴル!ルーヴル!と騒ぐ一番の理由は、大好きな画家ウジェーヌ・ドラクロワ(Eugene Delacroix)の作品が、大作を中心にどっかーんと展示されているから~。行くたびに展示室に入り浸ってしまうのですが、今回もちゃんと見てきました、自分のHNでも使っている「サルダナパルスの死」←。かの有名な「民衆を導く自由の女神」反対側の壁にかかってる、巨大でオリエンタ~ルな雰囲気の絵です。丁度手持ちの写真に大きさを実感していただける写真があるので載せておきます。偶然写りこんだ見知らぬ人ですが、大きさ比較には丁度いいですね(笑)でも、ツアーなどでは女神だけ見ていくので、殆どの人はその存在すら覚えていないというちょっと可哀想な絵だったりします(笑)

他にも、好きな画家、例えばレオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo Da Vinci)アントン・ファン・ダイク(Anton Van Dyke)の絵や、ギリシャやローマの彫刻(ミロのヴィーナスサモトラケのニケは外せません!)、ミケランジェロ・ブオナローティ(Michelangelo Buonarroti)「瀕死の奴隷」などなど、見たいものだけ見て回りました。それでも合計滞在時間は3時間くらいかかりましたね~。いつ行っても広いです(^_^;)

そういえば、今回がらりと変わっていたのが、ドゥノン翼(Denon)の展示室。確かにこの2年ほどずっと改修工事をしていたと思うのですが、ようやくこの春に終わるようです。で、新たにサンドロ・ボッティチェリ(Sandro Botticelli)のフレスコ画が公開されていたし、「モナリザ」の展示室も4月に変わるようです。む~、そうなるともう人気推理小説「ダ・ヴィンチ・コード」の追体験は出来なくなっちゃいますねぇ(笑)作品が見やすくなるのは嬉しいですけど、何故か改修した部屋の壁の色が他の部屋とまるっきり違うので違和感がありすぎ…フランスはこういうところ上手なはずなのに、残念です。まあ、4月に本格的に改修が完了したときにどうなるのか、それを見てからでないと何とも言えませんけど~。

それから、もっと驚いたのは、殆どの場所で写真・ビデオ撮影が禁止になっていたことです!世界中でまれに見る、フラッシュ撮影を承認するルーヴル美術館が、突如として撮影自体を禁止するなんて!(@_@)政府の方針が変わったんでしょうか?これまでが異常だったと言えば異常だったんですけど、即席で作ったらしい各国語で書かれた垂れ幕があちこちに立てられていて、思いっきり邪魔でした。しかも中国語表記が間違っていたらしくてシールで訂正してあったし(^_^;)私自身は元々フラッシュ撮影をすることはありませんが、これからは絵の人物と同じポーズをとったり、茶化したり、変な角度から取ったりといった馬鹿な写真を取れなくなっちゃいますねぇ。(え、そんな写真撮るのは私だけですか?)これからはルーヴルのホームページに行けば写真があるよ~と紹介されてましたけど、ヴィーナスのおしりとか、「瀕死の奴隷」の足もとにいる猿とか、こういう変なところをチェックするのが好きな私にとってはかなりガッカリです。


日曜日は他にもドラクロワ美術館(Musee du Delacroix)へ行って、彼のスケッチや小さな作品を眺めてきました。この美術館、大げさなホームページもあるし日本語のガイドブックにも良く載ってますけど、はっきり言ってドラクロワが大好き!という人以外は行かなくても問題ありません。逆に入館料を取られて腹立たしいかもしれません(笑)という程度の美術館です。

約1年ぶりのパリでしたが、やっぱり皆おしゃれだし、ご飯も美味しいし、素敵な街ですよね~。今はモーツァルト誕生月ということでか、町中でモーツァルト関係の広告を目にしました。記事にアップしたのもその中のひとつです。個人的にヒットだったのは色んな意味で凄いNECの携帯電話機種の広告→ですけど。いくらアニメが流行ってるからって…(^_^;)来るたびに日本の何かが増えている気がします。

帰りのユーロスターはロンドンに夜の8時前に着くスケジュールでゆっくり帰ってきました。その中で一番ツッコミたかった出来事:

頭に通行人のおばちゃんの鞄が当たったらしく、「おい!何するんだよ!何てババアだ!まったく、人の頭にぶつけておいて誤りの言葉も無しだぜ!」とそのマナーの無さを責めていた若いイギリス人は、大声で携帯電話をかけていた…あんたもマナーがなって無いでしょ~(^_^;)


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ヴァラリン

お帰りなさい!!
それにしても、いつも速攻でUPなさって、そのエネルギーは一体どこから来るんでしょう?
ま、好きな人を充分堪能できれば…ってやつかしら?( ̄ー ̄)ニヤリッ
私なんて、久しぶりに都会の空気を味わってきたせいか、未だに刺激が抜けなくって、だらだらダラダラ…
さっさと書かなきゃ~~と思いつつ、ちっとも考えがまとまりません(^。^;
(つまり息抜きでこちらへお邪魔したってわけでーす(* ̄▽ ̄*))
パリもいつか行ってみたいなぁ。
by ヴァラリン (2006-01-10 05:18) 

Sardanapalus

ただいまです~。

>いつも速攻でUP
いつも言ってますが、そうしないと忘れちゃうからですよ~。印象的な公演なら、勢いで書いてしまったほうが頭の中も整理できるし(笑)

>さっさと書かなきゃ~
まずは再開発が進むベルリンの街自体から記事にしていくと言うのはどうでしょう?オペラのことは勿論ですが、マーケットの話も読みたいです~!

>パリもいつか行ってみたいなぁ
大体いつでもガルニエとバスティーユ両方で公演してますし、他にも演劇・コンサートも種類が豊富でご飯も美味しいですよ(笑)「彼」の次回パリ登場はいつですか~?(^_^)
by Sardanapalus (2006-01-10 08:40) 

助六

>フラッシュ撮影を承認するルーヴル美術館が、突如として撮影自体を禁止するなんて
ルーヴルに限らず欧州の美術館は以前殆ど「写真可・フラッシュ不可」だったけど、自動フラッシュ装填カメラが増えて収拾がつかなくなり、フラッシュ黙認になってしまってました。色々議論があったようですが、今回結局撮影そのものの禁止に踏み切ったようです。ロンドンはどうしてます?まあ確かにフラッシュは大変邪魔だけど、ブログの個人写真見るのは楽しいですしねぇ…。
by 助六 (2006-01-10 09:26) 

Bowles

>こういう変なところをチェックするのが好きな私にとってはかなりガッカリです。

ホントにね...。ゾッポのトリッティコに大接近細部撮影していたので、ショックです。しかしまた、フラッシュが光るたびに「注意せい!注意!」と一人でボソボソぶーたれていた私のような古生物には、ちょっと物事がまともになったかな、と思う部分もあります。保存ということを考えれば、望ましい処置ですからね。少なくともイタリアの美術館やフレスコの残る教会などは、フラッシュがちょっと光りでもしようものなら、係員がすっとんで来るところがほとんどですから。といっても、「係員がいる」ところだけですよ(笑)。
by Bowles (2006-01-10 09:59) 

Sardanapalus

助六さん>
そうか~、フラッシュが自動でついてしまうカメラは多いですもんね。でも、今や時代はデジカメなんだから、フラッシュなしの撮影は可にしてくれれば良いのに~と思ってしまいます。この3、4年くらいヨーロッパ中を旅してますが、フラッシュ撮影が黙認されていたのはルーヴルだけでした。他の美術館は見つからなければOKとか、フラッシュ無しなら大丈夫とかでしたよ。ロンドンは大抵フラッシュ不可ですが撮影は可だと思います。

>フラッシュは大変邪魔
最初にルーヴルに行った時、モナリザの周りの絵を見ている間ずっとフラッシュの光が邪魔だったのを思い出します(笑)今回は垂れ幕のお陰でかなり心穏やかに見て回れましたよ。ま、ちょっと悲しいですが全体の雰囲気としては良くなったので我慢しないと…。

Bowlesさん>
>フラッシュが光るたびに「注意せい!注意!」
これは私も思います。大体美術館でああいう強烈な光を出すことがマナーとしておかしいし、今のデジカメならフラッシュ要らないでしょ!と光らせた人のところへ行って設定してあげたいくらいです(笑)

ルーヴルは絵をなかなかメンテナンスしない点も文句言いたいんですけど、とりあえず劣化を最小限にするためにも、フラッシュの光が限りなく少なくなったのは良いことですね。
by Sardanapalus (2006-01-10 11:17) 

dognorah

車に轢かれかけたキーンリサイドの話は傑作ですね。

美術館に限らずどこでもフラッシュは邪魔ですよね。これは私は日本のカメラメーカーに半分責任があると思っています。ほとんどのカメラのフラッシュがデフォルトで発光するようになっているのはけしからん話です。設定の変更が結構面倒なので普通のユーザーはそのまま使ってしまいます。で、結局全面禁止になって、こっそりフラッシュなしで撮っている人が迷惑こうむっちゃうわけです。コンサートホールでは遠くてフラッシュなんか全く効果がないのにみんな無駄に光らせていますが、1時間毎の定時に時報を鳴らすような腕時計と共に、日本のメーカーの無神経さがもろに出ていますよね。
by dognorah (2006-01-11 04:55) 

Sardanapalus

dognorahさん>
>車に轢かれかけたキーンリサイドの話は傑作
ね、自分の公演がある日に顔見知り=追っかけのファンに会ったのに「何してんの?」は無いでしょう!とファンたちで爆笑してしまいました。

>1時間毎の定時に時報を鳴らすような腕時計
あ~!ROHの当日券の席には良くいますよ、アラーム鳴らす人!毎回、周りの常連客達から一斉に非難の視線を浴びてます(^_^;)本当、こういうのは「行き届きすぎ」の良い例ですね。
by Sardanapalus (2006-01-11 07:02) 

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