オペラ「フィガロの結婚」＠ザルツブルク（1991年）

日本に帰ってきてから劇場に行く回数はがくっと減りましたが、その代わり（？）懐かしいオペラ映像や映画を見て有意義な時間を過ごすぞ企画の第1弾は、コヴェント・ガーデンで「フィガロの結婚」を見てきたこともあって、「フィガロの結婚」です。かなりの豪華キャストなので勝手に有名映像だと思っていたのですが、ＤＶＤにはなっていないようですね。今回久しぶりに見返してみて一番ビックリしたことは…この人→がバルトロだったことです。これが誰かは記事の最後でご確認ください（笑）

この映像で何より好感度大なのは、豪華なお城の構造が見えてくるような装置を使った演出。ケルビーノはしっかりと女装するし、訴訟のシーンもちゃんとしたそういった部屋を作っているし、結婚式のシーンでは大広間にシャンデリアがいくつも吊り上げられたりして、素直に筋を追っていくことが出来ます。舞台装置も衣装もセンス良く、いわゆる「オペラを見た」という気になります（笑）ザルツブルクも豪華絢爛だった時代があるのねぇ～なんちゃって（＾_＾;）最近の演出がちょっとシンプルすぎるんですけどね！

キャストもはまってます。特にフィガロのフルラネットには、最初に見たときから圧倒されました。声も演技もフィガロにぴったり！ということで、今でも一番好きなフィガロだったりします。そしてそれを迎え撃つ（？）スザンナのアップショーも文句なし！かわいいし、お茶目だし、表情もくるくる変わって見ていて飽きないです。更に声は滑らか、ということで彼女も私の一番お気に入りのスザンナです。ちなみに、右の写真は2幕終盤、婚礼衣装になっているフィガロ、スザンナと伯爵夫人です。

伯爵夫人はカザルノフスカヤで、私はこの映像以外で見たことが無いですが、素晴らしい歌唱を聞かせてくれます。伯爵はアレン、ちょっと大人しい気もしますが、そつなくこなしています。ケルビーノは少年姿が良く似合って、爽やかでかわいいメンツァーです。こんなケルビーノなら確かに女装させたくなりますね（笑）という感じで、さすがはザルツブルク！と唸らせる歌手が揃っていて、どのパートでも疑問を感じることなく落ち着いて聞いていられます。ああ、こんな公演見てみたい！（笑）

母親がテレビ録画していたオペラの映像を見出した頃に見てから何度も見返していますが、いつ見ても楽しめます。

さて、最初に写真を挙げた、今回見てビックリしたあの人は…

髭が生える前の（笑）トムリンソン＠バルトロ

でした。うわ、若～い！！いえ、まあ15年も前の映像ですから当然ですが…。彼の髭に関しての話題はこちらへどうぞ。

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「フィガロの結婚」　ザルツブルク祝祭大劇場（1991年3月23日）
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

指揮：ベルナルト・ハイティンク
演出：ミヒャエル・ハンペ

アルマヴィーヴァ伯爵：トマス・アレン
伯爵夫人：リューバ・カザルノフスカヤ
フィガロ：フェルッチョ・フルラネット
スザンナ：ドーン・アップショー
ケルビーノ：スザンネ・メンツァー
マルチェリーナ：クラーラ・タカーチ
バルトロ：ジョン・トムリンソン
ドン･バジリオ：ウーゴ・ベネルリ
バルバリーナ：尾畑真知子

コメント 11

(ﾟ∇ﾟ ;)エッ!?　うわーっ、びっくりしましたw(￣▽￣;)w
全然違うじゃん^^;なにげに爽やか？だったのね、トムリンソンさんって…

この映像のことでしたか、我が家で「アレンの伯爵云々」と仰っていたのは(笑)
これは興味津々映像ですねぇ。フルラネットって、本当は声はあんまり…なんですけど（ご、ごめんなさい^^;）映像で観ると騙されちゃうって感じで、魅力的ですよねぇ。
レポレッロも、「ドン･カルロ」の大審問官も結構気に入ってます。
by ヴァラリン (2006-02-24 01:57) 

ほー、貴重な映像ですね。何でDVDにならないのかしら。
ところで、ROHのフィガロはTV放送されないようです(; _ ;)
中止か延期か知りませんが残念なことです。オリンピック担当から突き上げがあったのかもしれません。
by dognorah (2006-02-24 03:42) 

そういえば、NHKで放送されたとき、みました。伯爵夫人がもうちょっと美人ならいいのに....なんて思った記憶があります^^; 録画したはずなので捜してみましょう。
by euridice (2006-02-24 17:40) 

ヴァラリンさん＞
>なにげに爽やか？だったのね、トムリンソン
ですよね？最後にキャストを見て「えええ～～！（＠_＠）」でした（笑）いわれてみれば、彼の声だな～なんて思っちゃって、ゲンキンなものです。

>アレンの伯爵云々
後、ＲＯＨとかの公演記録なんか見るとアレンは伯爵なので…。それにやっぱり彼は「バリトン」ですからね～。

>フルラネット
>映像で観ると騙されちゃうって感じで、魅力的
演技のタイミングをとるのが上手いですよね。確かに声だけだと「ふ～ん」で終わってしまいそうなんですけど、映像だと素直に見ていられます（笑）

dognorahさん＞
>ROHのフィガロはTV放送されないようです(; _ ;)
え～！酷い！！ラジオ放送のときに宣伝までしておいて、そりゃないよ～って感じですよね。って、イギリスでもオリンピックって放送してるんですか？（笑）日本は女子フィギュアの荒川静香が今大会初の金メダルで大騒ぎですよ。

euridiceさん＞
>NHKで放送されたとき、みました
私が見たのもNHKの放送映像です。あまり感心できない画質ですが、歌手と演出のバランスが取れていて、そんなことはどうでも良いと思える映像じゃないかと思います。見つかったらぜひ記事にしてくださいね～。
by Sardanapalus (2006-02-24 18:12) 

これも、1991年で、アンデアウィーンのアバド指揮のと同じ時期だったと思います。ということで、ミラー演出の方が面白くて、こっちは、その後見てないです。
スザンナのドーン・アップショーは、私のブログでご紹介したメトのでは、バルナリーナちゃんでしたよ。

Sardanapalusさん、この録画をお持ちということは、アンデアウィーンの方の録画もお持ちですか。
実は、NHKの録画をさがしているんですけど。
by keyaki (2006-02-25 00:25) 

今回のオリンピックはしっかりと放送しているんですよ、BBC。イギリスの選手なんて出てないと思うんだけどフィギュアースケートも漏れなく放送です。もちろん荒川選手のプレーは見ましたよー。演技が終わった後、BBCはアナウンサーも解説もべた褒めでした。1位間違いなしと宣言してましたし。メダル確定後は、日本初のメダルであることを強調してましたけど。しかし彼女、表彰台で涙なしだったのは立派。
by dognorah (2006-02-25 10:34) 

keyakiさん＞
>アンデアウィーンの方
ありますあります、ＮＨＫの放送。相変わらず字幕の伯爵一人称が「わし」のやつが（＾_＾;）そっちも面白くて好きなんですが、私はこちらの演出の方が好みのようです。なんか、フィガロは真剣な演出の方が納得できるみたい。

dognorahさん＞
>今回のオリンピックはしっかりと放送
へえ～。イギリスはカーリングで男女ともメダルを逃して残念でした～って感じでしょうか。スケートもちゃんと放送しているとはビックリです。

>荒川選手
>演技が終わった後、BBCはアナウンサーも解説もべた褒め
ＮＨＫはアナウンサーも解説も、演技後半はただのファンと化してましたよ（笑）久しぶりに日本人スケーターの演技で感動しました。
by Sardanapalus (2006-02-25 13:32) 

Sardanapalusさん
この映像について記事をアップ、リンク＆TBさせていただきましたので、よろしくm(_ _)m
by euridice (2006-02-28 13:34) 

早速お邪魔させていただきました♪人の好みはそれぞれですね～。そういえば、自分の初めてのフィガロはこれでした。
by Sardanapalus (2006-03-01 00:30) 

私もお邪魔いたします～
euridiceさんのところでも書かせていただきましたが、私にとってこの映像は「オペラの教科書」だったので、懐かしいです。
フルラネットはすごく好きなバスですが、今聴くとモーツァルトには声、重すぎますね。
ところで、この方、脚線美だと思いません？
サントリー・ホール・オペラで『ドン・カルロ』のフィリッポ二世を歌ったときも、思わず脚に目が…（コラ）
アップショウはコケティッシュ。メンツァーのケルビーノはいかにもいたずらっぽくて、大好きです。
お髭なしのトムリンソンさん…そういえば、貴重なんですね？
by なつ (2006-03-01 00:37) 

なつさん＞
どうも～。同士がいて嬉しいです♪

>フルラネット、今聴くとモーツァルトには声、重すぎますね。
そうですね、私のイメージではフィガロは声が低い方が好みなので、フルラネットは許容範囲ですが、確かに重たい。そして、
>脚線美
は賛成で～す。ストッキングをはいた立ち姿がかっこいいですね。

>お髭なしのトムリンソン
色んな役で映像が残ってますが、髭の無い姿が見れるものはとても珍しいと思います。ワーグナーの諸役は全部髭付ですし（笑）
by Sardanapalus (2006-03-01 14:20)