SSブログ

マンガ「マジカル・ダイナマイト・ツアー」 [その他]

マジカル・ダイナマイト・ツアー (1)マジカル・ダイナマイト・ツアー(2)いらっしゃいませ
いらっしゃいませ
マジカル・ダイナマイト・ツアー
奇跡の旅行代理店

むかしむかしの有名人や
まだ見ぬ未来のあの人に
暮れの元気なごあいさつ

当然ですが、ビートルズの有名曲ではありません(笑)マジカル・ダイナマイト・ツアーは天才少年ジュリウス・ロバーツの開発した一輪車のタイムマシンで時空旅行をするツアーを催行している旅行代理店。口も悪けりゃ態度も悪い金髪のイケメンガイド、シャノン・ストーンの案内であなたも過去の偉人・賢人に会いに行きませんか?

この話、タイムマシン開発者とガイドも(名前からしても)かなりキてますが、やってくるお客も中々のもの。絶世の美女クレオパトラに会いに行くエジプト学者サクジール・ヨシムラ、写楽のサインを貰いたい挿絵画家ハリス・ナオ、ダ・ヴィンチに肖像画を描かせようとするヤクル党(笑)党首マーガレット・サッチー、マリー・アントワネットの首飾りを紅白歌合戦の衣装に使いたい歌手美川キンイチなどなど、実在人物を見事にデフォルメしたキャラクターが続出で爆笑必死です。

更に、ツアーのテーマになる偉人達の凄さは顧客以上!4頭身ではげのシェイクスピア、フられた相手の馬車にしがみつくベートーヴェン、美容整形術を「モナ・リザ」で説明するダ・ヴィンチ、荒くれ漁師のコロンブス、バレエのチュチュを着て3階から飛び降りるチャイコフスキー、ちょんまげが回転している平賀源内、毒キノコで幻覚を見るジャンヌ・ダルク、破天荒な一休さん、ガングロの小野小町…とにかく可笑しい人達ばかりです。

何が面白いって、こういう設定で繰り広げられるストーリーが「実際そんなもんだったんじゃないの?」というちょっとした説得力を持っているところ。毎回顧客と偉人とガイドの間ですったもんだがあるのですが、最後にしっかりオチがあって結局史実は変えずに済むという構成が歴史好きにはぴったり!歴史嫌いにはもっとぴったり!!(笑)高校までの暗記の歴史にうんざりしていた方に、ぜひ読んでいただきたいマンガです。作者本人もあとがきで書いてますが、連載時期が約10年前なので、その頃の流行も振り返ることが出来たりします。

個人的お気に入りは、女装した顧客の姿に恋をして交響曲第9番を完成させるベートーヴェンの話ですが、クレオパトラや写楽やチャイコフスキーも捨てがたい。単行本はずっと1巻しか出ていなかったのですが、今回朝日ソノラマコミック文庫から全2巻として発売されました。暑すぎて外出する気にならないときなど、クーラーの効いた部屋で楽しい時間を過ごすのに最適です(^^)


nice!(0)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:コミック

nice! 0

コメント 4

華子

久しぶりにブログ拝見と思って来てみたら、この記事がトップじゃないっすか。タイミング悪かったです。何とコメントしたらいいのやら...。
と言うことで、今日はご挨拶まで。
では、またまた。
by 華子 (2006-08-23 03:22) 

Sardanapalus

華子さん>
>タイミング悪かったです
ええ~トップ記事じゃなくても気になったものにコメントしてってくださいよ~。イギリス関連のものとか、ね。でも、挨拶だけでも嬉しいです。
by Sardanapalus (2006-08-23 19:34) 

itoko

日本の残暑は厳しいですねえ。
私もこの名作(一部では迷作?いやいや十分名作)が大好きですよ。
暑さやストレスでとろけそうな時、クスッと笑いながら飲める清涼飲料水みたいなものですね。
あまり甘くないですが。
この作者の方の他の作品も大好きだったので、単行本で出てくるといいなあと思います。
しかし、再びこのお話しの続きに出会えて、生きていてるってやっぱり素敵だな・・・と、思いました。
というわけで、堪能したらまた読ませて下さい。
by itoko (2006-08-24 15:54) 

Sardanapalus

itokoさん>
お久しぶりですね~。コメントありがとうございます。本当に暑いですよ、日本。ああ、涼しいイギリスが懐かしい~。

>名作(一部では迷作?いやいや十分名作)が大好き
ええ、これは「名作」です。単行本未収録分が刊行されて本当に嬉しい!次に会うときに忘れないように持って行きますね!
by Sardanapalus (2006-08-25 15:37) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。