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サカリ・オラモ指揮フィンランド放送交響楽団 [音楽(クラシック)]

イギリスにいた頃雑誌で名前を目にしたとき、Sakari Oramoという字面から一瞬日系人かアフリカ出身なのかと思ってしまったフィンランド人指揮者サカリ・オラモを聴きに行って来ました。オラモという日本人にとってはちょっと間の抜けた名前の響きや外見の印象とは違って、ロマンチックで骨太な指揮をするんですね~。あまり広くない愛知県芸術劇場コンサートホールいっぱいにガンガン鳴り響いたフォルテシモはしばらく耳に残りそうです(^^)

<プログラム>
シベリウス: 交響詩「タピオラ」 作品112
ドヴォルザーク: チェロ協奏曲 ロ短調 作品106
 *アンコール* バッハ: 無伴奏チェロ組曲第2番より「サラバンド」
ベートーヴェン: 交響曲 第5番 ハ短調 作品67
 *アンコール* グリーク: ペール・ギュント第1組曲より「朝」

チェリスト: ミッシャ・マイスキー(Mischa Maisky)
指揮:サカリ・オラモ(Sakari Oramo)
フィンランド放送交響楽団(Radion sinfoniaorkesteri)

どうしても有名作曲家の人気曲に偏りがちな来日公演ですが、今回のプログラムではなかなか聞けないシベリウスの交響詩「タピオカタピオラ」が聴けるというので楽しみにしていました。プログラムによると、「タピオラ」とはフィンランドの民族叙事詩「カレワラ」に登場する森の神タピオの土地という意味だそうで、暗い森のイメージとか神秘的なメロディが登場する幻想的な曲です。シベリウス最後の曲だそうですが、名をあげた「フィンランディア」等に感じられる郷土性を押し出したメロディよりも、純粋にタピオの神性や森の描写に力点がおかれた曲でした。シベリウスはお手の物といった感じのオーケストラとオラモの息もぴったりでしたし、珍しい楽器も使われていてオーケストラを観察しているだけでも面白かったです。バス・クラリネットなんて、はじめて見ました!

チェロ協奏曲集2曲目は、親日チェリストのミッシャ・マイスキーとのドヴォルザークのチェロ協奏曲。ドヴォルザークの曲の中でも1番好きでCDではよく聞いているのですが、生演奏は初体験のうえ、愛聴しているマイスキーの演奏(バーンスタイン指揮、イスラエル・フィル)ということで自然と期待も膨らみました。マイスキーの愛器、モンタニアーナ製のチェロの音色はとても独特なのですが、あの渋い音色で奏でられるドヴォルザークの哀愁漂うメロディが私は大好きなのです。で、実際どうだったかというと…マイスキーはいくつかのミスタッチを補って余りある、深い精神性を感じさせる入魂の演奏。久しぶりに実演を聴きましたが、まだまだ元気そうですね(^^)オラモの指揮も、斬新な部分が随所にあるのにどっしりとした安定感もあって、とても充実した好演でした。自分の中ではこれが今回のハイライトです。鳴り止まない拍手と歓声に応えて、マイスキーのアンコールはバッハの無伴奏チェロ組曲第2番から「サラバンド」という渋い選曲。久しぶりに全曲聴きたくなりましたが、まずはCD探し出さないと(^_^;)

休憩の後は王道の選曲ベートーヴェンの交響曲第5番。「運命」とあえて書かなかった理由は、オラモの解釈がこの日本での呼称とは合わないと感じたからです。まあ、私がこの曲を「運命」だと思ったことは無いのですが(^_^;)やっぱり欧米で一般的な「勝利」とその後の「歓喜(馬鹿騒ぎとも言う)」というイメージでしたね。こちらでもドヴォルザークと同様に興味深い解釈が何箇所かあったのですが、全体の完成度としては劣る印象でした。

第1楽章と第2楽章をほぼアタッカで演奏したのは面白かったし、第3楽章までは生き生きとしていてアクセントも効いていて良かったのですが、いかんせん第4楽章がフォルティシモ過ぎました。フェスティバルホールじゃないんだから!(^^)やり過ぎの方が不完全燃焼な解釈よりは何倍も好きですが、それにしてもあまりにフォルテ!フォルテ!で、最後はオケがついて来てなかったと思います。折角綺麗なメロディが満載で盛り上がる楽章なので、もう少し音量を落としてメロディ楽器の音が聞こえるようにして欲しかったですね。(オーケストラの実力と会場の大きさを考えればこれくらいが精一杯かもしれませんが…)

アンコールは「グリーク、サン、ノ、アサ。」(byオラモ)ということで、グリークのペールギュント第1組曲から「朝」。まあ、北欧つながりで順当といえば順当な選曲でした。弾きなれた曲ということもあってか非常にリラックスした雰囲気の演奏で、直前のベートーヴェンのクールダウンには最適(笑)

とにかく、今回はオラモの指揮が自分の好みであるということが分かって良かったです。最近話題の指揮者には珍しく重たい音を出すので、これからも注目していきたいと思います。


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コメント 2

TARO

オラモは凄い才能ですよね。
先日FM放送でもオラモ指揮フィンランド放響の「シベリウス交響曲全曲演奏会」のライヴを放送してましたが、録音で聞いても素晴らしい演奏でした。生だったらどんなに圧倒的な名演だったかと思っていたところです。
「運命」(笑)というのがちょっと残念なところでしたね。前半の曲目から言ったらシベリウスの交響曲でいいんじゃないかと思いますが。

今週のキーンリーサイドったら、まあ、こんな格好までしちゃって・・・と思っちゃいました。
by TARO (2007-02-11 14:45) 

Sardanapalus

>オラモ指揮フィンランド放響の「シベリウス交響曲全曲演奏会」
良さそうなプログラムですね!正直言って、私もシベリウスの交響曲が聴きたかったです。マイスキーだけで客は集まるでしょうからね。

>今週のキーンリーサイドったら、まあ、こんな格好までしちゃって・・・
あはははは~。本人がこの格好してたら記事にしてますよ!(^^)
by Sardanapalus (2007-02-11 19:45) 

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