映画「バブルへGO!」と「墨攻」 [映画]
最近2つの映画を見ました。ひとつは「バブルへGO!~タイムマシンはドラム式」、もうひとつは「墨攻」。全く違うジャンルですが、どちらの出来も「まあまあ」でした。
「バブルへGO!」は、とにかくバブル期の東京のハイテンションさを笑うために見に行きました。ご都合主義的な話の展開でしたが、見に行った目的はかなり達成されたと思います(^^)あの眉毛の太いメイク、トレンディードラマのようなマンションの部屋、ディスコでのボディコン、タクシー券、アッシー君、ビンゴゲーム、ポケベル…出るは出るは、既に懐かしいモノたちが画面のあちこちに登場します。2007年からタイムスリップした主人公のローライズジーンズを「ずり落ちてへそが出てるよ」と指摘する1990年の人々に、ファッションも変わったね~としみじみしてしまったり。全体的に、1990年の東京という街はやっぱりちょっとおかしかったよね、と改めて確認させてくれる映画でした。パーティーのビンゴの商品が現金200万円ってねぇ(^_^;)
これ、バブル期の記憶が全く無い人や外国人が見たら絶対作り話だと思うでしょうね。そのバブル期の描写は良くできていたので内輪ウケはすると思いますが、いかんせん話のあちこちにツッコミどころがあるし、終わり方もあっそ、やっぱりねって感じであまり盛り上がれませんでした。阿部寛のファンは、彼のドン・ファンぶりが楽しめると思います。ちなみに、田舎の小学生だった私のバブル期の記憶というと、街に変てこなデザインの歩道橋が出来たり、正月にハワイへ家族旅行してくる友達が増えたこと、それから「ちびまるこちゃん」かなぁ~。
話はがらりと変わって、2本目の「墨攻」は、とにかく強国から攻め込まれた弱小国が戦の専門家に援助を頼んで城を守ろうとする話です。ということで、最初から最後まで戦闘の話(笑)その間に女騎馬兵と革離(主人公)のほのかなロマンスもあるんですが、だらしない王様と保身にしか頭が回らない老家来などにイライラしながら、「漢」らしい将軍、イケメンの弓の名手、頭のキれる王子などのカッコイイ登場人物たちの活躍を楽しみました。特に、革離役のアンディ・ラウは有能な司令官であるだけでなく、「兼愛(全てを愛すること)」や「非攻」といった思想を説く墨家として説得力たっぷりの好演でした。彼のファンは必見でしょう(^^)後、韓国の大スター、アン・ソンギが敵の将軍役で良い味だしてます。
日本の漫画↑が原作ですが、中国の戦国時代の城の様子、衣装やセットなどをしっかりと作りこんでいたと思います。登場人物の性格や戦闘シーンのカット割りは漫画っぽいところが多かったですし、こういう中国戦国時代ものの漫画が好きな人は、城の攻防戦が大きなスケールで見られるのでお勧めです。権力と個人の関係や権力者の身勝手さなど、時代を超えて共通する国家組織の弊害が見えてくる構成はなかなか見ごたえがあります。惜しかったのは、ちょっとダイジェストっぽくて魅力的な登場人物達が生かしきれていなかったことですね。
今月中に見ておきたいのは「ドリーム・ガールズ」と「世界最速のインディアン」。来月の公開作では「蟲師」以外に映画館で見たいと思うものがないのですが、4月頭に公開の「大帝の剣」は今からかな~り楽しみです。
コメント 0