アイルランド旅行記2009（1）：ラスボロー・ハウスとキルケニー城

さて、遺跡やお城が多いアイルランドではありますが、その中でも超有名なものと、そうでないものが（当然）あります。今回滞在させていただいたbabyfairyさんのお宅からそう遠くない場所にぽつんと建っているステートハウス（State House）、いわゆる「お屋敷」ですが、そのラスボロー・ハウス（Russborough House）はどちらかと言えば後者の方でしょう。

1741年に建てられたこのお屋敷は建物の長さがアイルランド一なのだそうですが、私の事前知識は全く無し（＾_＾;）建物の外の装飾も至って普通だし、チケットも小さな売店のレジで売っているだけだし、ツアーの待合場所も飾り気のない狭苦しいところだし…と全く期待していなかったのですが、ツアーが始まって居住部分に入ってびっくり！！細かい装飾から家具、天井、暖炉に至るまでとても保存状態よく残されていて、とても嬉しい驚きでした。その大きな理由は、1976年まで住居として実際に使われていたという事と、立地が少々田舎なこともあって動乱に巻き込まれずに済んだということが挙げられる、ということだそうです。

暖炉や家具のほとんどはロンドンから取り寄せた当時流行のものですし、天井の漆喰装飾に至ってはスペインなどから腕のいい職人を呼び寄せて作成させたという力の入りようで、その天井は確かにどの部屋も非常に美しくて素晴らしいものばかりでした。他にも、マホガニーで作られた豪華な階段を囲むホールの壁も素晴らしい漆喰装飾で飾られていましたし、タペストリーやら16世紀のラグやらフランス時計やらと、あれこれに目移りしているうちにツアーはあっという間に終わってしまいました。あ～もっとじっくりと見たかった！バロック最高♪

どちらかと言えば、同じ建築家が建てたパワーズコート（Powerscourt）の方が一般には有名だと思いますが、そちらはお屋敷というよりも庭を見るのが目的の場所なので、18世紀アイルランドのお屋敷を体験してみたいと言う方は、このラスボロー・ハウスがお勧めです。非常に分かりにくい場所にあるので、事前に公式サイトでルートをチェックしておくと良いと思います。

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逆に、こちらは超有名なお城、キルケニー城（Kilkenny Castle）にも行ってきました。キルケニーはもともと13世紀はじめごろから石造の城が建っていた場所ですが、今残っているのは15世紀ごろの要塞を改装した部分と、19世紀初頭に建て増しされたピクチャー・ギャラリー・ウイング（The Picture Gallery Wing）となっています。

こちらは観光客向けに分かりやすく歴史を解説してくれるビデオを流していましたし、各部屋にいる係りの方達は希望があれば解説をしてくれますし、庭の緑もきれいに整っているのでお城好きならば行って損はないと思います。ただ、この城は1935年から20年ほど放置されていた過去があり、オリジナルの装飾・家具などが失われているところが残念です。特に、上のラスボロー・ハウスのように状態の良い「調和の取れた」内装を見た後だと、規模は当然お城の方が大きいのですが、部屋自体と家具のちぐはぐ感を感じてしまいました。見に行くまではあんなに楽しみにしていたのに…（＾_＾;）

お城の隣には、カフェもあり、セルフサービスの食事も取れるようになっています。ダブリンからは少々離れていますが、城自体の保存状態はかなりよく、時代ごとの階層や増築の様子なども見られますので、そういうことに興味のある方にはお勧めです。

コメント 2

ラスボロー・ハウスの公式サイトのギャラリーも見てみましたが、とても素敵な所なのですね。
外観からは想像できないくらい、素晴らしい内装で驚きました。
住まいとして愛し、大切にするということは、文化を守ることであるのだなあと感じました。
歴史や地理条件が守ってくれたこともあり、こうして貴重な財産が残ることは嬉しいですね。
バロックいいですよねえ。
白鳥が美しく、ラスボロー・ハウスと写っていて、いいですね。
アイルランドとは関係ないのですが、日本のドラマ「救命病棟２４時」の第１話に、はしもとじゅんさんが出演されました。
臨月で結婚式を挙げて倒れてしまった新婦のお相手である、新郎役でした。
母子共に無事で、最後はお礼の写真と赤ちゃんの手形を届けていました。
怒っているのか、泣いているのか、分からない表情が相変わらずでした(^^)

by itoko (2009-08-13 21:26) 

itokoさん＞
このラスボロー・ハウスは、本当に貴重なアイルランドの財産ですね。アイルランドはもっとこのお屋敷を大々的に宣伝するべきだと思います！

>「救命病棟２４時」
そうそう、新シリーズが始まったんですよね。きっとitokoさんは進藤先生にメロメロになりながら見ているんじゃないかと想像していました。じゅんさん、お元気そうで何よりです。なんともぴったりな役ですね（＾＾）
by Sardanapalus (2009-08-14 06:39)