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ヴォツェックとドン・カルロ放送します:BBC Radio3 [Keenlyside]

10月19日追記
紹介したオペラ放送はどちらもBBCのサイトで1週間オンデマンドで聴くことができます。どちらの放送も、インタビューや解説も充実していて親切です。以下のリンクからどうぞ。

ヴォツェック(Performance on 3: Wozzeck)(10月22日まで)
※ストーリー自体が悲劇なので疲れますが、サロネンの指揮するフィルハーモニア・オーケストラが生き生きとしていてベルクの音楽をじっくり味わえます。歌手達も熱演していますので、急に叫んだり大音量になったりして驚かされるかも(^_^;)セミ・ステージ形式ですがバランスのとれた録音で、このままCDにしてもいいくらいです。

ドン・カルロ(Opera on 3: Don Carlo)(10月24日まで)
※全体的にビシコフの指揮はどっしりと重たく大河が流れるような感じですが、歌手達は非常に演劇的、というか歌うというよりセリフを喋っているような歌唱(エボリを除く)でした。所々で指揮者と歌手のタイミングがずれているというか、お互いに探り合っているような部分があったのが気になりましたが、ライブ録音の「勢い」はたっぷりです。そうそう、カルロとロドリーゴの声の区別がつかないとかキーンリーサイドの声が軽いという批評がありましたが、確かにファンでも一瞬間違えそうになりました(^_^;)でも、どちらかというとカウフマンの低音がテノールにしては重たいというほうが正しいと思いますが。私としてはもう少し明るい声のカルロが好みですが、役作りはしっかりしているし「友情の二重唱」でちゃんとピアニッシモで繰り返している(ここは素晴らしい!)ので文句なしです。録音のバランスは、歌手達が舞台上を動き回っていて安定しません。これは音で聴くより舞台で見るべき公演ですね~。というわけで、朗々と歌われるヴェルディが好みの人にはお勧めしません。


友情の二重唱





先日キーンリーサイドが出演したBBC Radio3のIn Tuneという番組にはフォトアルバムがあるのですが、10月5日の写真はこちら↓。


…いや、まあキーンリーサイドの服装については今更どうこう言いませんが、カテリーナ・ダライマンもなかなか凄い格好ですね、っていうかこの右にいるの本当にダライマンですか!?ポートレイト(右写真)と違いすぎるんですけど!!(ちなみに、キーンリーサイドの無精髭は8日と12日にあるヴォツェック公演のために生やしているようです。)2人ともオペラ歌手というよりは、近所のスーパーに買い物に来たイギリス人の中年夫婦みたい…(^_^;)同じ日にゲストだったいつもきまってるこの2人とは大違いです。
In Tune: Alagna & Garanca



とまあ、前フリはこれくらいにして(^^)本題に入りましょう。イギリスのラジオ局BBC Radio3で、キーンリーサイド出演のオペラが2本放送されます。

まず、10月8日にロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールで上演されたセミ・ステージ形式の「ヴォツェック(Wozzeck)」を15日に放送するようです。この公演については、ブログ仲間のdognorahさんが写真入りで記事を書いてくださっています。また、フィルハーモニア・オーケストラが作成した見ごたえのある紹介ビデオクリップがありますので、下にはっておきます。無精髭のキーンリーサイドもヴォツェック像について語っています。

放送の詳細は以下の通りで、この回ではヴォツェックの後にヴァン・クライバーン・ピアノコンクールでの辻井伸行の演奏を放送するようです。

10月15日(木)19:00~(日本時間16日午前3:00~)
BBC Radio3 'Performance on 3'
Berg's Wozzeck


Wozzeck ...... Simon Keenlyside
Marie ...... Katarina Dalayman
The Drum Major ...... Hubert Francis
Andres ...... Robert Murray
The Captain ...... Peter Hoare
The Doctor ...... Jan-Hendrik Rootering
Margret ...... Anna Burford
First Workman ...... David Soar
Second Workman ...... Leigh Melrose
The Idiot ...... Ben Johnson

Philharmonia Orchestra
Philharmonia Voices
Esa-Pekka Salonen (conductor)

また、以前もお伝えしたとおり、17日にはロイヤル・オペラハウスの「ドン・カルロ」が放送されます。こちらも忘れないようにしないと!こちらはまだプログラムページができていませんが、Opera on 3のトップページをリンクしておきますので、放送前にチェックしてみてください。個人的には、10日(日本時間11日早朝)に放送される豪華キャストの「セヴィリアの理髪師」もチェックするつもりです☆

10月17日(土)18:00~(日本時間18日午前2:00~)
BBC Radio3 'Opera on 3'
Don Carlo

Don Carlo: Jonas Kaufmann
Elizabeth of Valois: Marina Poplavskaya
Rodrigo: Simon Keenlyside
Philip II: Ferruccio Furlanetto
Princess Eboli: Marianne Cornetti
Carlos V: Robert Lloyd
Grand Inquisitor: John Tomlinson
Tebaldo: Pumeza Matshikiza
Count of Lerma: Robert Anthony Gardiner
Voice from Heaven: Eri Nakamura

Orchestra and Chorus of Royal Opera House
Semyon Bychkov(conductor)
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keyaki

>この右にいるの本当にダライマンですか!?
イレーネ・テオリンです。
新国のトゥーランドットです。どこでどうなっちゃたんでしょうね。

ところで、来年の6月末のネトレプコ&ビリャソンの《マノン》がグリゴーロ君になっちゃいましたよ....ネトレプコとは共演して欲しくなかったんですけど....彼女がキャンセルするかな....
グリゴーロのROHデビューが早まっちゃいました。先の話しですが、Sardanapalus さんがまたこの頃にロンドンに行くことを期待してます。
http://www.roh.org.uk/whatson/production.aspx?pid=11325
それにしてもビリャソンどうしちゃったんでしょうね。
by keyaki (2009-10-10 00:10) 

momo

午前2時はムリだわ;;;。オンデマンドで聴けたらいいのにな、、。

ガランチャ、太って映ってるのか、、太ったのか、、、??大違いと言うほども違わなくないですか(^0^)?

keyaki様
イレーネ・テオリンもこの写真と全然違いましたよね(^0^)。この舞台に居るのは本当にテオリンですか?って言うくらい違ってたわ~(丸かった^0^)
by momo (2009-10-10 09:21) 

Sardanapalus

keyakiさん>
>>この右にいるの
>イレーネ・テオリン
ああ!言われて思い当たりました。確かにテオリンですよね。ありがとうございます。このテオリンの写真は、METのリングでキャスト変更があったときのニュース記事で見かけて、私が勝手にダライマンだと勘違いしていただけです。あーびっくりした。でも、今度は本当のテオリンのポートレイトに差し替えてみましたけど、失礼ながらやっぱり別人に見えます…(^_^;)

>ネトレプコ&ビリャソンの《マノン》がグリゴーロ君に
ビリャゾンは術後の回復状況が思わしくないんでしょうか?ネトレプコはどうするかグリゴーロはようやくROHデビュー決定ですね。2010年6月…まだ行けるかどうか分かりませんが、次のロンドン行きを計画するときに覚えておきます。このペリの演出、日本にも来るんですよね。その時のデ・グリューはポレンザーニだそうですが。
by Sardanapalus (2009-10-10 11:07) 

Sardanapalus

momoさん>
>大違いと言うほども違わなくないですか(^0^)?
そ、そうですか?そう感じるのは私だけかしら(^_^;)

確かにテオリンも、NHKで放送された新国のトゥーランドット姫の映像の印象とこのポートレートは少々イメージが違いますね。実際ご覧になっても違いましたか。
by Sardanapalus (2009-10-10 11:11) 

keyaki

>その時のデ・グリューはポレンザーニ
えぇ...そうなんですか.....だったらポレンザーニでいいのに...どっちにしろ、グリゴーロだって、スケジュールが空いてたわけではなくて、セビリアの椿姫をキャンセルしないと出演できないのに.....
ネトレプコとは合わない..と思う.....し...私は、マスネのマノンよりプッチーニのマノン・レスコーの方が好きだしって、関係ないけど。(笑
ROHにポップ系の人たちが押し寄せるかも....

キャストにWilliam Shimellって懐かしい名前が...このバリトンさんは、ハンサムだし日本でもけっこう知名度があったんですよ。

それにしても手術は成功とか言ってますけど、9ヶ月も先の予定をキャンセルって、ビリャソンどうしちゃったんでしょうね。オペラ歌手、特にテノールは、厳しいですからね。
by keyaki (2009-10-10 12:12) 

Sardanapalus

keyakiさん>
>だったらポレンザーニでいいのに
>グリゴーロだって、スケジュールが空いてたわけではなくて、セビリアの椿姫をキャンセル
ポレンザーニは何で日本のみなんでしょうね。やっぱりスケジュールの都合かな。グリゴーロも予定変更しての出演なんですね。ネトレプコとのカップルだと、マノンが「あねさん」すぎる気がします。それと、個人的にネトレプコのフランス語歌唱が苦手なんですよね…。

>マスネのマノンよりプッチーニのマノン・レスコーの方が好き
しかも、ロイヤル・バレエには「マノン」(マスネの音楽を使っています)という傑作がありますし、今更なぜこの冗長なオペラやるの?という気がしないでもないです(^^)ペリの演出ということだけが楽しみな点でしたが、グリゴーロ出演となれば話題になりますね。

>William Shimell
私も好きです♪キーンリーサイドとも「コジ・ファン・トゥッテ」で共演しているんですよ。

ヴィリャゾンは、もうデ・グリューは歌わないことにしたのかな?と思ったりします。DVDにもなってるし、アリアもそれほど魅力的ではないし(これは私の趣味ですが^_^;)。
by Sardanapalus (2009-10-11 00:52) 

momo

このドン・カルロ 今週オン・デマンドで聴けるようになってますね。(今聴いてます。)\(^0^)/

by momo (2009-10-18 09:50) 

Sardanapalus

momoさん>
>このドン・カルロ 今週オン・デマンド
私も聴いています(^^)心配でしたけど、無事にオン・デマンドになってくれて良かったです♪
by Sardanapalus (2009-10-18 12:02) 

momo

まだ途中を聴いてます(^^;;)。私はこのプロダクション、好きです。ROHのはオペラだけど、劇のよう、、。テンポとかもかなり自由自在ですね。

で、音楽を聴きながらBBC3のprogramme informationを見てたんですが、王妃の戴冠の場がヴァリャドリッドになってるんですね。普通だとアトーチャ大聖堂前の広場でしょう?その前後の場面はマドリッドなのに、、。この時代戴冠式はヴァリャドリッドですることにでもなってたんでしょうか?


by momo (2009-10-20 22:15) 

Sardanapalus

momoさん>
>ROHのはオペラだけど、劇のよう
ROHのプロダクションは、こういう演劇色が強いところが私好みなんですよね~。

>この時代戴冠式はヴァリャドリッドですることにでもなってたんでしょうか?
異端者の火刑の場面のことですよね?シラーの「ドン・カルロス」も演出したことのあるハイトナー演出なので何か意図があると思うのですが、良く分かりません。当時のアトーチャ教会の建物はしょぼかったとか?当時の教会の姿が分かる資料がないとか?(^_^;)ちょっと調べたところ、ヴァリャドリッドの大聖堂はエスコリアルの建築家が設計したそうで、未完成ですがファサード装飾なども豪華で見栄えがします。それに、前の幕とは時差がありますから、この場面がマドリッドである必要は無いですよね。わざわざヴァリャドリッドにする理由も分かりませんが(^_^;)
by Sardanapalus (2009-10-20 23:50) 

keyaki

>ヴァリャドリッド
イタリア語版は、「アウトダフェの場」は、マドリードの中心にあるアトーチャ聖母大寺院前の広場ですけど、オリジナルフランス語版では「ヴァリャドリードのカテドラル前の広場」で、次のフィリッポの書斎もヴァリャドリードと指定されているそうです。
イタリア語版なのに場所をフランス語版にした意味は?ですけど。あんまりややこしくしてほしくないです。気にしなければいいんでしょうけど、気になりますね。
by keyaki (2009-10-21 23:17) 

Sardanapalus

keyakiさん>
>イタリア語版は、「アウトダフェの場」は、マドリードの中心にあるアトーチャ聖母大寺院前の広場ですけど、オリジナルフランス語版では「ヴァリャドリードのカテドラル前の広場」
実はkeyakiさんのコメントをお待ちしていました!なるほど、そういうことですか。フランス語版の設定を持ってきたんですね。もしかしたら、最初はフランス語版を上演するつもりで演出プランを考えていたのかもしれませんね。好きなオペラだからこそ、こういう細かいところが気になりますね。ハイトナーに直接聞きたいものです(^^)
by Sardanapalus (2009-10-22 22:05) 

momo

keyakiさん
>オリジナルフランス語版では「ヴァリャドリードのカテドラル前の広場」で、次のフィリッポの書斎もヴァリャドリードと指定されているそうです

今頃教えていただいてるのに気づきました(^^;;)。ありがとうございました。なるほど、フランス語オリジナル版なんですね。そういえばカトリック両王の頃(年号に弱いので正確じゃないんですが;;)かその後かにバリャドリッドに宮廷があったんですよね。フィリッポさんがマドリードに移したんでしたっけ、、、。

Sardanapalusさん
今週のカルメンもオンデマンドで聴けるようになってますね。で、アラーニャがホセについておもしろいコメントを幕間にしてるんです。カウフマンのホセもハンサムで良かったけど、やっぱりホセはアラーニャ!と勝手に思ってます。BBC3だとどうせお顔は見えないんですもの、、。

フランス人てわざと英語訛ってるのかしら、、、?どこかにフランス訛りを入れとかないとアイデンティティーが失われると思ってるのかしら、、?
by momo (2009-10-26 13:48) 

clevelander

ご無沙汰してます。
ドン・カルロ、BBC4で放送されます。
www.bbc.co.uk/programmes/b00nxmvm

ただし、パッパーノにヴィヤソンなので、昨年のプロダクションのようです。
経費削減を進めるBBCの再放送率は年々上がる一方だという話を聞いたことがありますが、これは再放送ではないようですね。
映像入手出来ましたら、お知らせします。
by clevelander (2009-11-14 09:23) 

Sardanapalus

clevelanderさん>
>ドン・カルロ、BBC4で放送
情報ありがとうございます。そうそう、もうそんな時期になったんでした。収録されたのは昨年のプレミアのみで、まだ一度も放送されていないのでイギリスのファンは楽しみにしているんですよ。

>映像入手出来ましたら、お知らせします。
よろしくお願いします!嬉しいです♪
by Sardanapalus (2009-11-14 18:05) 

clevelander

まだ前半しか出ていませんでした。FLVファイルです。
firestorage.jp/download/d65009e397570f401b34046dc2e751d4a4eb8164
by clevelander (2009-11-21 16:42) 

Sardanapalus

clevelanderさん>
わ~い!!ありがとうございます。とても嬉しいです!!!!早速ロドリーゴのところだけつまんで見てしまいました(^^)ずうずうしいですが、後半もでてきたらぜひUPをお願いします。
by Sardanapalus (2009-11-23 22:58) 

clevelander

遅くなりました。すでにYTにヴィヤソン中心で出ていますね。
今回はWMVで、画面サイズは672×544のようです。
プレイヤーによっては、再生時に縦横比の調整が必要かもしれません。

第3幕から
firestorage.jp/d/yygqxj5
by clevelander (2009-11-26 20:15) 

Sardanapalus

clevelanderさん>
お待ちしておりました!!後半のアップ、本当にありがとうございます。

>すでにYTにヴィヤソン中心で出ていますね。
ちょうど記事にしたところです(^^)ほぼ全編が見られるのは嬉しいんですが、フェリペとロドリーゴの場面をはじめ、個人的な聴き所が抜けているのが歯痒くて…。clevelanderさんのお陰でイライラせずに済みます♪


by Sardanapalus (2009-11-26 23:51) 

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