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受賞&ノミネート [Keenlyside]

最近全く更新できず旅行記も中途半端に止まってしまっていますが、今日はサイモン・キーンリーサイドの近況です。

まず、Opera News誌の2012 Opera News Awardsを受賞しました!おめでとうございま~す。今年はアメリカで歌っていないので、ちょっと意外な人選で驚きました。受賞者発表記事はこちら。コメントを寄せているブライアン・ケロー(Brian Kellow)ってMETで「ハムレット」やった時のSingers Studioインタビュー(ページのオーディオリンク一番下)した人ですね。

それから、Gramophone誌による2012 Gramophone AwardsのSolo Vocal部門に、"Songs of War"がノミネートされました。おじさん選考委員2人が選考理由を好き勝手にだらっと語ってくれるポッドキャストがこのページから聞けます。他にはマーク・パドモア(Mark Padmore)のブリテン&フィンツィのディスクと、ロデリック・ウィリアムズ(Roderick Williams)のブリテンのディスクがノミネートされています。はあ~、何とも「渋い」部門ですね(^_^; )今年の受賞発表は9月27日です。


Songs of War

Songs of War

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Deutsche Harm Mundi
  • 発売日: 2011/11/15
  • メディア: CD



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ドイツ・オーストリア旅行2012:ザルツブルク [旅行]


ホーエンザルツブルク城塞から望む街並み

今回は1週間ミュンヘンにホテルをとったのですが、ミュンヘンから日帰りでどこか別の街も訪れたいと考えていたところ、まだ行ったことの無いザルツブルクまで直通列車があることに気付きました。できれば音楽祭と合わせたかったのですが、残念ながらぎりぎり間に合いませんでしたので音楽祭はまた別の機会にゆっくりと楽しませてもらうことにして、今回は世界遺産にも登録されている街並みを見て回りました。



ミュンヘン→ザルツブルクの急行列車。普通は空調のないぼろい車両ですが、こういう2階建ての快適な車両に当たることも(^^)


ザルツブルクはやはり旧市街、なんですがきれいに整いすぎて生活感がないのは世界遺産だから仕方ないか~。


マクドナルドも妙に高級感が漂います(笑)


広場には市場…でも観光客目当ての土産物屋が多いです。

DSCN2176.JPG
レジデンツ前の広場。この日は30度を超える暑さになりました。日差しが眩しい!

DSCN2158.JPG
レジデンツの内装はなかなか豪華。当然ですがモーツァルトがここで○○を初演しました、って部屋ばかり(笑)日本語のオーディオガイドがあります。


ホーエンザルツブルク城塞の中庭。日本語では「城」と表記されることも多いですが、雰囲気はやはり「要塞」ですね。


見学できる部屋はほとんどが石造りのままですが、中にはこういう部屋も。


ホールには週末から始まる音楽祭のための客席が準備されていました。

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ドイツ・オーストリア旅行2012:ミュンヘンで夏休み [旅行]



早めの夏休みをもらって、ミュンヘンに来ています。今のところ好天続きで、気温も涼しくて(寒いくらい)とても過ごしやすいです。週の半ばからは温度も上がり、夏らしくなるそうですが、のんびり一人旅で心も体もリラックスできそうです。

今回は1週間の滞在ですが、久しぶりのミュンヘンだけでなく、ロマンティック街道のローテンブルク(Rothenburg)や、お隣オーストリアのザルツブルク(Salzburg)にも足を伸ばしてみるつもりです。そして、折角バイエルンにいるのだから、ルートヴィッヒ2世の作ったお城の1つくらいは訪れたい…以前雪をかき分けてノイシュヴァンシュタイン城に行った時とは違い、夏のベストシーズンですしね(笑)いつものようにのんびりペースになるとは思いますが、旅行記として順番に記事にしていきたいと思います。

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ウィーンの新演出「ドン・カルロ」始まりました! [Keenlyside]

更新できないうちに、ウィーン国立歌劇場の新演出「ドン・カルロ」が始まっています。この公演に際し、Wiener Zeitungにサイモン・キーンリーサイドのインタビューが載りました。相変わらずコメントに困る服着てますねぇ。インタビュー中でも触れられていますが、お得意の山登りかトレッキングでもしてきた帰りでしょうか。

◆Zweite Chance fuer die Stimme - und eine Wien-Premiere(ドイツ語)
◆A second chance for the voice – and an opening night in Vienna(SimonKeenlyside.infoの英語訳)

実は、初日はラジオ中継があったのですが、更新する時間が無くて告知できませんでした。すみません。が!便利な世の中になったもので、スウェーデンのラジオ局はウェブ上のプレイヤーの、ラトヴィアのラジオ局はWindows Media Playerファイルのオンデマンド音源をそれぞれ公開してくれていますので、お聞きになれなかった方はぜひお試しください。どちらの音源も、冒頭はオペラ解説が入っています。ちなみに、4幕版です。私も今聴いているところですが、ウェルザー=メストらしい端正な演奏ですね。オケの音で歌手の声を消してしまわないように心配りが効いているところは好きですが、個人的にはヴェルディにはもう少し泥臭さというか、重厚感が欲しいです。時々ウィンナーワルツかと思ってしまうような箇所もあり、どろどろの愛憎・政治劇っぽさは感じられないですね。それから、この人の指揮はテンポ設定が時々謎なのですが、ウィーンの常である歌唱とオケのタイミングのずれに眼をつぶれば、まずまず違和感無く聴けます(しかし、女官達の合唱部分は美しい演奏なだけに微妙なずれが気持ち悪いです)。歌手達は最初は様子を伺っているような部分も感じられますが、だんだん調子が上がってきますので、聞かせどころはレベルが高い演奏になっています。

ところで、ダニエレ・アバドの演出は舞台写真だけ見ると、カルロとロドリーゴが王宮に出入りできるとはとても思えない衣装なんですけど、何ででしょう??常に軍服なフェリペと見た目から差別化しているんでしょうか?百歩ゆずってカルロのフロックコートは何とか許容できるとして、ロドリーゴは、ひげはまあ置いておいても、まるで「指輪物語」のアラゴルンかと思わせる旅装なんですね。…う~ん、いくらなんでも貴婦人達の前でこの格好は無いでしょうよ(^_^;)この公演の舞台写真は、SimonKeenlyside.infoのページでまとめて見られます。

Don Carlo
Rene Pape /Philippo II
Ramon Vargas /Don Carlo
Simon Keenlyside /Rodrigo
Krassimira Stoyanova /Elisabeth
Luciana D`Intino /Princess Eboli
Eric Halfvarson /Il Grande Inquisitor

Chor & Orchester der Wiener Staatsoper
Franz Welser-Möst/Conductor
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オペラ「ドン・ジョヴァンニ」@新国立劇場 [オペラ(実演)]

記事にするのが遅くなってしまいましたが、4月22日に新国立劇場で「ドン・ジョヴァンニ」を鑑賞してきました。新国立劇場も力を入れている公演で、特設サイトもあります。何を隠そう、これが新国デビューの私。劇場オタクとしては、オペラ以外にも駅からのアクセス、ロビーや階段、劇場内の装飾から座席や音響、ステージの広さまで何もかも気になるので、開演前からあちこち見て回りました。オペラ劇場の印象としては、皆さんの評判通りちょうどいいサイズの客席数でオペラを見るにはとてもいい環境だと思います。音響は少しデッド(残響が少ない)に感じましたが、座る場所によって印象が変わるかもしれません。座席は快適でしたし、1階席にかなり傾斜がついているのも◎。ロビーも十分な広さがありますし、他に東京でオペラ上演を行う東京文化会館やNHKホールとは比べものにならない快適さです。上京する費用とチケット代を考えてしまうとなかなか行けないのですが、またぜひ訪れたい劇場です。次はオペラだけでなく中劇場・小劇場にも行ってみたいですね。

さて、「ドン・ジョヴァンニ」の公演自体はどうだったかというと、正にマリウシュ・クヴィエチェン(Mariusz Kwiecien)を堪能した舞台、という一言につきます。2002年の小澤征爾音楽塾の公演で聞いた時は「このイケメンバリトンは誰!?」と必死でネット検索したものですが(^^)、今や押しも押されぬスター歌手の一人ですね。今回のジョヴァンニは性格付けも声の表現力も10年前と比べて更に魅力的になり、演技に余裕も感じさせる堂々とした歌いっぷりでした。ただ、共演の歌手、特にエルヴィーラやツェルリーナとのからみの部分で力をセーブしている様子が感じられてもどかしかったです。一人きりの場面や最期の場面ではギアを入れ替えた歌唱をきかせてくれていたので、全編このレベルで聞きたかった…。レポレッロ役の平野和はキーチェンのジョヴァンニによくついて行っていたと思います。舞台映えもするし、演技もうまいですしね。(フォルクスオーパーの専属歌手だそうですので、ダニロなんかぜひやってほしいです。)低音までしっかり出るのも好印象なので、もう少ししたたかさもある役作りをしてもらえると、より魅力的になると思いました。騎士長の妻屋秀和は、相変わらず威厳ある低音を堪能させてもらいました。マゼットを歌ったのは久保和範でしたが、可もなく不可もなくという印象でした。農夫とはいえあまりにもイモ兄ちゃんすぎて、もう少しピリッとした部分も見せて欲しかったです。男声陣で、というか今回の公演で一番がっかりだったのはドン・オッターヴィオのダニール・シュトーダ(Daniil Shtoda)。映像で見ても「う~ん」でしたが、実演で聞いたらもっと「う~~~ん」でした。音程はあっているのですが、とにかく声のボリュームが小さくて、重唱部分では全く聞こえてこないです。1階席11列目ですらそんな聞こえ方だったので、最上階奥まで届かないのではないか、とアリアを聴きながら心配になってしまったほどです。他の方の鑑賞記を読むと、この日の歌唱はまだましな方だったようなのですが、オッターヴィオのアリアは私にとっては絶好の睡眠タイムになってしまいました。

女声陣は、皆さんそれぞれの歌唱はいいのですが統一感があまり感じられず、アンサンブルでも各自が自分の世界で歌っていたのが残念です。ドンナ・アンナとしてはちょっと声が太めのアガ・ミコライ(Aga Mikolaj)ですが、オッターヴィオを尻に敷いている様子が伺える強気な性格付けがちょっと面白かったです。この前「ドン・ジョヴァンニ」を観た時はアンナ役の歌手が不調だったので、ミコライの歌唱で口直しならぬ耳直しができました。エルヴィーラを歌ったニコル・キャベル(Nicole Cabell)は評判のいい若手なので期待していたのですが、こじんまりとした演技と歌唱でちょっと期待はずれでした。彼女の声質も、あまり役柄に合っていないような…エルヴィーラなのに分別がありそうだったのもちょっと違うな、と思ってしまった点です。あのジョヴァンニを手こずらせる訳ですから、もっとごりごりと押しの強い性格でないとダメでしょう!九嶋香奈枝はしっかり者のツェルリーナでしたが、後半のアリアにはちょっとひやひやさせられました。

新国の演出は舞台をヴェネツィアに移していること以外はかなり正統派で、衣装や舞台デザインは整っていましたが動きが少なめで退屈に感じる部分もありました。折角ヴェネツィアなんだから、ジョヴァンニのセレナードはゴンドラに乗って歌ってくれてもいいのになぁ~などと思ってしまったり…。あまりヘンテコな読み替えはやめてほしいですが、突っ立ち歌唱が続く演出も、それはそれで退屈してしまいます。折角レチタティーヴォの多い「ドン・ジョヴァンニ」ですから、そのバランスをうまくとって演劇的要素も取り入れるのが演出家の腕の見せ所だと思うのですが、なかなか難しいものですね。

そんな感じで、個々の要素としては演出も指揮も歌手も合唱も悪くなかったのですが、逆に言えば突出して素晴らしいともいえなかった、私には中庸な感が否めない公演でした。もっと完成度の高い上演ができそうなのに、その手前で空中分解してしまっていて勿体ないですね。これは、再演演出家の技量の問題か、歌手達の気合いと歩み寄りが足りないのか、指揮者と歌手の意思疎通が上手くいっていないのか、何が原因なのか分かりませんが、この「あと少し」物足りない感じが解消されれば、もっと新国立劇場にも足を運びたくなると思うので、新国さんよろしくお願いしますね~。
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ブリテン「戦争レクイエム」CD発売日決定&新インタビュー [Keenlyside]

4月11日にケンブリッジでのコンサートに出演したサイモン・キーンリーサイドですが、歌曲とミュージカルナンバーを非常にリラックスした状態で歌っていたそうです。今月の仕事はバーデンバーデンでのコンサートを残すだけですが、昨年収録されたブリテンの「戦争レクイエム(War Requiem)」のCD発売日が5月7日に決定したようです。共演歌手はイアン・ボストリッジ、指揮はジャナンドレア・ノセダ(Gianandrea Noseda)でロンドン交響楽団(London Symphony Orchestra)の演奏ということで、かなり質の高い演奏になっていると思います。ブリテン好きの方にはきっと注目の録音でしょう。私はブリテンは好きじゃないのですが、公演の評判もよかったので、ぜひ購入して聞いてみようと思います。ちなみに、amazonではmp3形式でも販売します。このページから視聴もできますので、興味のある方はぜひ聞いてみてください。

◆ロンドン交響楽団のCD販売ページ

ちなみに、昨年のPROMSでのメンデルスゾーンの「エリヤ(Elijah)」もCD化を待っている状態ですが、4月17日にBBC Radio 3で音源が再放送されるようです。詳しくはこちらから。

それから、今年の7月にリサイタルを行うグレンジ・パーク・オペラ(Grange Park Opera)のウェブページに、軽~い感じのインタビューが載りました。このインタビューシリーズ、他の歌手のものも各自性格が出ていて結構面白いです。

◆WARM WOOLLEN MITTENS...SIMON KEENLYSIDE (BARITONE)

[キーンリーサイドの回答まとめ]
1.最も好きな機械は?・・・トラクター。あれ1台ですごく色々できて凄い。
2.史上最も重要な発明は?・・・車輪かな?
3.一番好きな弦楽曲(歌なし)は?・・・いつでもベートーベンの交響曲第7番。
4.今一番好きな都市は?・・・都市は苦手だけど、ニューヨークでは幸せに過ごせる。
5.舞台前のゲン担ぎは?・・・公演前は静かで落ち着いた1日を過ごすようにしている。
6.一番会話をしたい故人の作曲家は?・・・フーゴ・ヴォルフ(Hugo Wolf)とウィーンの森を散歩したいね。
7.今までで最高の電車旅は?・・・ウェールズのスウォンジー(Swansea)からラネッリ(Llanelli)、フェリーサイド(Ferryside)を通ってカルマザン(Carmarthen)終着の路線。
8.カンフーパンダとラタトゥイユ、どっち?・・・カンフーパンダ
9.1083年, 1492年, 1897年のうち、どの時代に行ってみたい?・・・一番世界が未開の時代に行きたいから、1083年。
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ミュンヘンの「オネーギン」ネット生中継! [オペラ(音源・映像・その他)]

私のボケで日本時間の換算を1時間間違えていたりしましたが、皆さん無事に視聴できましたでしょうか?個人的には演出には特に魅力に感じる部分はありませんでしたが、歌手は素敵だったと思います。Bayeriche Staatsoperのfacebookに舞台写真がいっぱい載っていますので、リンクを貼っておきます。

◆Bayerische Staatsoperオネーギンの舞台写真アルバム
◆Bayerische Staatsoper「ウォールの写真」
ウォールにもカウボーイ達とキャスト集合写真がアップされています。しかし、このキャスト写真、半分はあさっての方向見ているし逆光だし、もう少しうまく撮ってほしいですね(^^;)


Onegin Munich

直前の告知になってしまいましたが、明日24日のミュンヘンの「エフゲニー・オネーギン」公演が、ネットで生中継されます。初日の写真がBayerische Staatsoperのページに3枚だけ載りましたが、噂通りのゲイ(同性愛者)のオネーギンとレンスキーですね(^^)。この2人がゲイで恋人同士という設定の演出には不満がありますが、久しぶりのサイモン・キーンリーサイドのオペラ公演ですし、折角生中継してくれるので、頑張って夜更かしして観たいと思います。

◆Bayerische Staatsoperの生中継情報ページ

※実際にストリーミングが見られるURLはwww.streaming.staatsoper.deとのことです。
3月24日(土)19:00~21:50 ※日本時間25日午前3:00~5:50
Opera "Eugene Onegin"

Larina: Heike Groetzinger
Tatiana: Ekaterina Scherbachenko
Olga: Alisa Kolosova
Onegin: Simon Keenlyside
Lenski: Pavol Breslik
Gremin / Saretzki: Ain Anger
Triquet: Ulrich Ress

Conductor: Pietari Inkinen
Bayerische Staatsoper Orchestra & Chorus

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イギリス旅行記2012:アシュモレアン博物館 [旅行]


今回のイギリス滞在は実質5日だったのでロンドンを離れるのは難しかったのですが、オックスフォード(Oxford)ならば15分間隔で運行している長距離バスで簡単に行けるので7年ほど前に訪れた際に行きそびれたアシュモレアン博物館(The Ashmolean Museum of Art and Archaeology)にだけ(笑)行ってきました。印象としては、大英博物館とヴィクトリア・アンド・アルバート博物館を足して凝縮したような博物館でした。さすがはオックスフォード大学所蔵の資料ですね。上の写真は、名所の一つ、右のパブの看板にあるようにビッグ・トムと呼ばれる鐘があるクライスト・チャーチのトム・タワー(Tom Tower)です。

外見は大英博物館を小さくしたようなアシュモレアン博物館。

2009年に改装された内部は、入場すると大きなホールに巨大な像が。

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京都市交響楽団 第2回名古屋公演@愛知芸術劇場コンサートホール [音楽(クラシック)]

2月24日(金)に、京都市交響楽団の第2回名古屋公演へ行ってきました。目的は、勿論ホルン奏者のラデク・バボラク(Radek Baborak)♪新聞に載っていた広告のクイズに応募して、無料招待チケットで鑑賞してきました。ラッキー(^^)といっても、チケットの売れ行きはそれほど芳しくないようでしたので、もしかしたらクイズ応募者は全員招待だったのかもしれませんが…。

プログラムは以下のとおりでした。
R・シュトラウス 交響詩「ドン・ファン」
R・シュトラウス ホルン協奏曲
     *
ショスタコーヴィチ 交響曲第5番


個人的に苦手な曲の多いR・シュトラウス、実は「ドン・ファン」も良いと思えたことがありません。なんだかガチャガチャうるさいかと思えば冗長な部分も多いですし、何よりドン・ファンのイメージが沸いてこないんですよね。今回も、その印象は変わらず、でした。

2曲目は、今夜のメインであるホルン協奏曲だったのですが、バボラクが登場しただけで明らかに観客の拍手のテンションが違いました(笑)そして、演奏はというと、流石バボラク、期待を裏切らずとっても素敵でした!毎回聴くたびに思いますが、ホルンからあんなに多彩な音色が出てくるものなんですねぇ。今回はR・シュトラウスだからか、やわらかめの音色を中心に超絶技巧もさらっと余裕で吹きまくり、楽しんで演奏していたように見えました。バボラクののびやかな演奏に引っ張られる形でオケの演奏ものってきて、1曲目の「ドン・ファン」より明らかに良い出来だったと思います。バボラクの音色にうっとり聴き入っているうちにあっという間に演奏は終わってしまいました。バボラクを聴くのは2007年以来でしたが、ベルリン・フィルもやめてしまって聴く機会が減ってしまった今、こうして来日して演奏してくれるのは大変ありがたいですね。大盛り上がりの客席からのもっと聞かせて!と言わんばかりの拍手に応えて、アンコールの1曲目は何とジークフリートのホルンコール!これってこんなにかっこいい旋律でしたっけ?有名な旋律だからこそ、改めてバボラークの「天才」っぷりを感じることが出来ました。しかし、熱くなっている聴衆たちがこんな短いアンコールで帰らせるはずも無く、続いて「アルペン・ファンタジー(Alpen Fantasia)」、そしてブラウン作「プレリュード」と、合計3曲のアンコールになりました。

休憩を挟んだ後は、ショスタコーヴィチの交響曲第5番。私、なぜかショスタコーヴィチは第5番と第6番ばかりを聴いている気がします(^^)しかも、大体別の曲を聴きに行ったらプログラムに入っていた、というパターンで…勿論、第5番も第6番も名曲だとは思いますが、少し聞き飽きた感があるのも事実です。特に、第5番は最近も佐渡裕とベルリン・フィルの熱気あふれる演奏に感銘を受けたばかりなので、この日の演奏はこじんまりとまとまりすぎて少々退屈な印象を受けました。広上淳一の指揮は可もなく不可もなくといったタイプで、ショスタコーヴィチなんだからもっとフォルテとピアノをはっきりさせても良かったのでは?と思う箇所もあり、最後まで乗り切れないままでした。

京都市交響楽団を聴くのは約12年ぶりでした。東京のそこら辺のオケより断然演奏レベルも高いですし、オケとしての音色のまとまりやバランスは非常に聴きやすいと思います。名古屋で定期的にコンサートをするようになったのですね。次回のプログラムは好みじゃないので行かないと思いますが、今後は毎回チェックしたいと思います。
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オペラ「フィガロの結婚」@ROH [オペラ(実演)]

現在ROHでは「ダ・ポンテサイクル」と銘打たれた「ドン・ジョヴァンニ」「コジ・ファン・トゥッテ」「フィガロの結婚」の3作連続上演が進行中です。…しかし、音楽監督パッパーノが指揮する「フィガロの結婚」以外のチケットは大量に売れ残り、格安オファーが出たりする始末であまり盛り上がっていないような状況です。モーツァルトの作品の中でも人気の3作ですが、同じ演出であまりにも頻繁に上演されている上に今回はスター歌手の登場が少ないというのがその理由ではないかと思います。ただ、「ドン・ジョヴァンニ」は2パターンのキャストのどちらも個人的にはなかなか魅力的だと思うんですけれどね~。

そのなかで私が狙ったのは、当然サイモン・キーンリーサイドが伯爵を歌う「フィガロの結婚」でした。しか~し、会社から休暇も取り、飛行機もチケットも手配し、準備万端!あとは出発するだけ、となった時にキーンリーサイドは全公演をキャンセルという残念なお知らせが…。(理由はこちら)わざわざ昨年のザルツブルクの公演をスルーしてこのロンドンを非常に楽しみにしていたのに、一瞬もうイギリスに行くのもやめようかとも思いましたが、他にも行きたいところはあるしキャンセルになったものは仕方がないということで、今回の公演ではアントニオ・パッパーノ(Antonio Pappano)の指揮と、フィガロを歌うイケメンバス歌手イルデブランド・ダルカンジェロ(Ildebrando D'Arcangelo)を楽しみに見に行きました。

歌手の中では、期待通りフィガロ役をのびのびと余裕たっぷりに歌い演じてくれたダルカンジェロが素晴らしく、それに一歩も引かないで充実した演技と歌唱を披露してくれたスザンナ役のアレクサンドラ・クルチャク(Aleksandra Kurzak)とのコンビがとにかく最高!(^^)やっぱりこのカップルが安定していると落ち着いて見ていられますね。ダルカンジェロは、顔もイケてますが、あのばりっとした声が本当にかっこいいと思います。今回は初日と2回目の公演を見たのですが、それぞれの日で演技も変えていて、本人もフィガロという役を楽しんで演じている様子が分かりました。クルチャクを生で聴くのは久しぶりでしたが、しっかり歌えて演技もできる、私の好きなタイプの歌手であることを再確認しました。この作品はスザンナがあちこちの場面で登場しますが、いつ出てきても生き生きとした役作りで楽しませてくれました。アナ・ボニタティバス(Anna Bonitatibus)の小柄で元気のいいケルビーノとの姉弟のような絡みも楽しかったです。

そんなきびきびした頭の回転の速い2人に比べて、伯爵夫妻はどうものほほんとしているなぁ、という印象を受けました。伯爵役のルーカス・ミーチェム(Lucas Meachem)も伯爵夫人役のレイチェル・ウィリス=ソレンセン(Rachel Willis-Sørensen)も、歌唱は合格点ですがいわゆる直立で歌い上げるタイプで、表現力や演技力はあまり感じられなかったです。それでもミーチェムはコミカルな場面などは頑張っていたのですが、演技力の無さは隠せるものではありません。逆にウィリス=ソレンセンはほとんど演技をしないことでその一時代前の美人顔を生かして高貴な雰囲気を出すことには成功していたと思います。ただ、伯爵夫人にはもっと芯の強い部分やお茶目な部分を見せて欲しい私としては、退屈な役作りでした。特にこの演出では、フィガロ&スザンナを代表とする使用人達と伯爵夫妻の間の冷ややかな対決というか、緊張感のある主従関係というのが面白い点だったりするのですが、この主人達では使用人達に良いようにあしらわれていそうでした(^^)逆に、そういう「毒」が抜けていた分、最後に伯爵が「夫人よ、許しておくれ」と謝る場面で伯爵が本心から謝罪をし、夫人も本心から許して元の鞘に戻っているように見えたのは読み替え演出全盛のご時世、逆に新鮮ではありましたが。

他の歌手達も素晴らしく、バルトロ役のカルロ・レポーレ(Carlo Lepore)とマルチェリーナ役のアン・マレー(Ann Murray)、そしてバジリオ役のボナベンチュラ・ボットーネ(Bonaventura Bottone)の「ずっこけ3人組」は自然な演技も面白く、歌唱面でもしっかりと役を演じきっていました。この演出では使用人として大勢出演する俳優達(歌なし)も隅々まで細かく演技がつけられていて、音楽だけでなく演技も楽しみたい私にとっては大満足の再演でした。

ただ、今回の公演で一番の拍手を送りたいのは、素敵な音楽を提供してくれた指揮者のパッパーノです。やはりキーンリーサイドの伯爵が見たかった~とあちこちで感じながらの鑑賞でしたが、いつも通り熱のこもったパッパーノの指揮が素晴らしかったおかげで作品としては非常に楽しめました。この演出の初演でも同じように感じましたが、パッパーノの振るモーツァルトは隅々まで気配りが行き届いているので安心して聞いていられますし、テンポ設定に疑問を感じることもなく純粋に作品を楽しめます。今回は、伯爵夫人の部屋に閉じ込められたスザンナとケルビーノがどこから逃げ出そうかと歌う場面でかなりの弱音でひそひそ話のように歌わせていたのが面白かったです。歌手が2人とも演技が上手いので、顔の表情なども見ていて可笑しくて、客席からも笑いが起こっていました。最近、音楽活動への貢献が認められて女王から爵位を授かりSir Tonyとなったパッパーノ、これからもこういう素敵な音楽をどんどん指揮していってほしいです!

パッパーノが音楽監督を務める聖チェチーリア管弦楽団からのサプライズ祝…やっぱりこの曲ですか(^^)






Le Nozze di Figaro

Director: David McVicar
Revival Director: Leah Hausman

Figaro: Ildebrando D'Arcangelo
Susanna: Aleksandra Kurzak
Count Almaviva: Lucas Meachem
Countess Almaviva: Rachel Willis-Sørensen
Cherubino: Anna Bonitatibus
Don Basilio: Bonaventura Bottone
Marcellina: Ann Murray
Bartolo: Carlo Lepore

Conductor: Antonio Pappano
Royal Opera Chorus
Orchestra of the Royal Opera House
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