演劇「ヒストリー・ボーイズ」

去年初演時に、イギリスでは珍しく全公演完売したアラン・ベネット（Alan Bennett）による人気の演劇「ヒストリー・ボーイズ（The History Boys）」の再演に行ってきました。去年も行きたいと思っていたのですが都合がつかずに諦めたので、今回のチャンスは逃すものか！と思いながらもお金をケチってまたまた当日券狙い（笑）

そしたら、この日に限って家の前の道路が大渋滞！！10時に販売開始なので1時間前に着くように出た筈なのに、劇場に着いたのが10時で、立見席しか残ってませんでした…ガーン。でも、どうしても見たかったし、ナショナル・シアター（National Theatre）のリトルトン劇場（Lyttelton）はそんなに大きくないので5ポンドで見れるなら、と決断。決断して大正解でした。笑って笑って感動して、とってもいい気分になれました。こういう素晴らしい作品を生で体験するのはやっぱりやめられないですね～（＾-＾）

あらすじというか、背景は…オックスフォード、ケンブリッジの両大学に推薦入学を志望する生徒が集まっている男子校の「特進クラス」で巻き起こる日々のドタバタの数々。バイク通勤する巨漢デブの一風変わった老英語教師と、新任の非常勤の歴史教師と、頭の固い校長と、エキセントリックな中年女教師と、それぞれ一癖も二癖もある生徒達が授業や大学受験に日々取り組んでいく話です。

はっきりいって、面白すぎです。面白いのでこれから日本に来るかもしれないし、細かいオチや話の展開は書かないことにしておきます。何が凄いって、出てくる生徒達が本当に典型的な高校生なんです（笑）新任の教師が採点したレポートの評価が芳しくないのを見た途端に「先生、字へただね」と言い出したり、英語の授業なのにフランス語の寸劇（しかも売春宿の話＾_＾;）をノリノリではじめたり、面接の練習で「歴史とはなんですか？」と聞かれて「全くくだらない、どうでもいいことの連続です（'F**king things happen one after another'）」と答えてみたり。これほどまでに高校生活を生き生きと思い出させてくれるなんて、感激です。特に歴史専攻の者としては、色んな要所要所で登場する「歴史」に関わる疑問や質問や会話が可笑しくて可笑しくて、立ちっぱなしは疲れましたけど本当に楽しかったです。

出演している俳優陣も名前は挙げませんが皆適役で、それぞれの役が個性的で印象に残りました。このヒストリー・ボーイズ、ブロード・ウェイでの公演予定があるそうですが、その場合はやっぱり大学名は変えるのかなぁ？だって、アメリカ人に「お前らなんかヨークが関の山だ！」とか言っても分からないと思うんですけどね。でも、ぜひ世界中で翻訳して公演して欲しい作品ですね。日本だとジャニーズとかになりそうで怖いですけど…。

コメント 4

Sardanapalusさん、お久しぶりです。
私もさっきこれ観てきました。相当笑いました。
しかも可笑しいだけじゃなくて、よくできた本でしたね。

きっと日本でやったらきっとジャニーズが一人は入るでしょうね。そうすると人が入るだろうし。またはホリプロとか？
上手い人ならジャニーズでもホリプロでもいいんですけどねー。

多分そのうち私も記事を書くと思うので、トラバさせてくださいね。
by stmargarets (2006-01-27 04:12) 

stmargaretsさん＞
お久しぶりです～。楽しまれましたか！ほんと、オチも含めて良く出来た作品でしたね。記事のＴＢお待ちしてま～す。

>日本でやったらきっとジャニーズが一人は入るでしょう
私も上手ければ誰でもいいんですけど、ジャニーズが入ると、チケット争奪戦になるのが演劇ファンとしては悲しいところなんですよね～。
by Sardanapalus (2006-01-27 10:33) 

ようやくトラックバックさせていただきました。
でも慣れない事をしたもので、二つされちゃったみたいなので（ゴメンナサイ）
一つ消しちゃって下さい
by stmargarets (2006-02-04 09:12) 

stmargaretsさん＞
ＴＢありがとうございます。リンクまでしていただいて、嬉しいです。本当に面白い芝居でしたね。キャストは変わってもいいので毎年再演してくれないでしょうかね（笑）
by Sardanapalus (2006-02-05 13:55)