SSブログ

オペラ無料中継:BP SUMMER BIG SCREENS [オペラ(音源・映像・その他)]


イギリスに住んでいるときには毎年行っていた、BP SUMMER BIG SCREENSというイベントに行ってきました。これは毎年ロイヤル・オペラハウスのバレエとオペラを無料でイギリス各地の巨大スクリーンに中継するというイベントで、単に中継するだけでなく、休憩時間にはバックステージやオーケストラの準備の様子がビデオで紹介されたり、終演後には舞台上でキャストと指揮者にインタビューをしたりと、中継先の観客のことを良く考えた構成で退屈させません。今年のオペラは「椿姫(La Traviata)」「セヴィリアの理髪師(Il Barbiere di Siviglia)」の2本でした。どちらの公演もチケットは売り切れでしたし、人気歌手が揃っていたので非常に賢い選択だったと思います。私が今回参加したロンドンのCanary Warfの会場では、どちらの日もかなりのオペラファンが集まっていました。


まずは6月30日に「椿姫」の中継がありました。私は見事チケット競争に負けてしまったので(笑)、大好評のフレミングのヴィオレッタとカレヤのアルフレードを見るのが非常に楽しみでした。公演はパッパーノの指揮も良かったし、歌手は皆それぞれ実力を発揮してくれましたし、更には天気も快晴で、友人と2人でピクニックをしながら王道のオペラを満喫しました。久しぶりのSUMMER SCREENSへの参加でしたが、第2幕のジェルモン親子の取っ組み合いと、思わず息子を突き倒した後の父親(ハンプソン)のびっくり顔のアップに笑いが起きたりして、やはりこのリラックスした雰囲気でオペラが素直に楽しめるイベントは素晴らしいな~と心底から感じました。この日の中継に関してはその友人、華子さんの記事もどうぞご覧ください。










そして、7月15日は「セヴィリアの理髪師」でした。この中継&ビデオ収録のために直前の13日の公演をキャンセルしたフローレスの調子は絶好調!で、私が聴いた公演日よりも最初から飛ばしまくっていました。更には、車椅子のロジーナが板についてきたディドナートも素晴らしい歌唱で、フィガロ役のスパニョーリも非常にのびのびとしていましたし、フルラネットの気持ち悪い演技も爆発していたので、もしこれがDVDになるなら今から予約したい!と思うほどの楽しい公演でした。ただ、今回は天候が悪く、開演と同時に10分ほど激しい雨が…運悪く座っていた場所が窪んでいたので、降った雨が集まってきてしまって苦労しました。ただ、その後は雨も止み、肌寒いながらも天気に邪魔されることなくオペラを楽しめました。今年の中継はこれで終わりですが、無料で素晴らしいオペラとバレエが楽しめるこのイベントを来年以降もぜひ続けて欲しいと思います。…日本でも、歌舞伎とかでこういうイベントがないものでしょうかね~。










nice!(1)  コメント(6)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 1

コメント 6

keyaki

上の写真を見ると、カレヤは、1978年生まれで若いのに、ズドーンとした体型のせいかハンプソンの息子には見えませんね。

フレミングのヴィオレッタは好評なんですね。音だけだと??なんですけど、フレミング人気は凄いですね。来シーズンはチューリヒでも歌うようですが、アルフレードはベチャラ、パパはなんとヌッチですよ。

>思わず息子を突き倒した後の父親(ハンプソン)のびっくり顔のアップに笑いが起きたりして
劇場では笑いは起きなかったんでしょうね.....
私も知人とテレビでオペラを見る時は、なんだかんだいいながらスポーツ観戦ののりでみちゃいます。劇場とは違った楽しみがありますね。



by keyaki (2009-07-18 21:01) 

華子

お~、15日はやっぱり雨降っちゃったんですね。そして寒かったようで。
お疲れさまでした♪
今自分の記事読んできましたが、全く内容についての感想書いてなかったですね!
書けと言われても「すばらしかった!」としか書けませんが(笑)
本当ならもう少し日数を増やしてほしいところですが、仕方ないですね。

by 華子 (2009-07-19 06:48) 

Sardanapalus

keyakiさん>
ハンプソンとカレヤは、大きな親子でした(笑)ハンプソンの息子に見えるテノールっているのでしょうか?カレヤはまたがっちりしているので雰囲気からして全然共通しているところが見えないんですけどね。

>音だけだと??なんですけど、フレミング人気は凄いですね
中継はアップが多かったので、表情の変化が豊かなフレミングのヴィオレッタは良かったと思いました。でも、歌唱も真面目一本といった演技も好感触だったカレヤに比べると、いささか期待はずれの面もなきにしもあらず…でした。どこが悪いわけでもないんですが、「最高!」と言うには何かが足りないというか。

ジェルモン親子の相撲は、映像で見ているからこその笑いどころだったと思います。劇場内だと、シリアスな場面ですからね(^^)
by Sardanapalus (2009-07-19 08:49) 

Sardanapalus

華子さん>
勝手に記事をリンクしちゃいました!そう、15日はあいにくの天気でした。でも、オペラはすごく良かったですよ♪

>本当ならもう少し日数を増やしてほしいところ
そうですね。コストと日程を考えるとやはりこれだけになってしまうんでしょう。来年はどうなるでしょうね?増えるといいなぁ。
by Sardanapalus (2009-07-19 08:52) 

keyaki

>ハンプソンの息子に見えるテノールっているのでしょうか?
いる、いる、いるじゃないですか.....(笑
彼なら、キーンリーサイドとでも親子に見えますよね。
ちょっと欠けてますが、YouTubeにもだいたいアップされていますので、ご覧になって下さい。テレビ用にけっこう豪華な雰囲気の舞台になってます。
喉の調子が良くない..とアナウンスがあったそうですが、ネットで聞いても、歌も上出来でしたよ。
カレヤ君とは、エージェントが一緒なんですが、もしかしたら、今回の椿姫はグリゴーロだった可能性もあったのではないかと思いました。前にロンドンで椿姫という予定もありましたから。

by keyaki (2009-07-19 09:21) 

Sardanapalus

>>ハンプソンの息子に見えるテノールっているのでしょうか?
>いる、いる、いるじゃないですか.....(笑
>彼なら、キーンリーサイドとでも親子
ああ、当然!グリゴーロならばっちり「息子」ですね。でも、ハンプソンもキーンリーサイドも顔がアングロ系なので、グリゴーロは養子かしら(^^)そういえば、歌は印象薄いけど見た目だけは「息子」にぴったりのチャールズ・カストロノーヴォもいますね。

>もしかしたら、今回の椿姫はグリゴーロだった可能性もあったのではないか
本当ですか!?もしそうならもっと良かったかも!でも、カレヤは今度来日公演でこの演出のアルフレードを歌うそうですから、ここで練習したんでしょう(笑)体はごついけど歌も演技もとてもよかったですよ。
by Sardanapalus (2009-07-19 17:55) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。