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オペラ「1984」(4):ラジオ放送 [オペラ(実演)]

またかよ!って感じですが、今夜はBBCのRadio3でオペラ「1984」が放送されます。(リンク先はRadio3の「1984」ページ)日本時間だと真夜中の3時からというとんでもない時間帯ですけどネットで聞けますので、けなされまくっているマゼールの曲がどんな感じなのか、または「ルームワンオーワン、ワン、ワン」がぜひ聞きたい!という方は、タイマー録音してみてください。よく思い返してみると、これ以外にも笑っちゃいそうな繰り返しはいっぱいあったような…。結構楽しい放送になってくれそうです。まあ、そんなことを期待して聞くのは私くらいでしょうけど(笑)


ということで、今聴き終わりました。今日は教授と面談して修論に対する駄目出しをいっぱいもらった(苦笑)ので、修論のアイディアをまとめながら。しかも、夕食も作りながら聞いていたら2幕の初めを聞き逃しました!(だって、番組表だと休憩25分あるって書いてあったのに!実際は20分くらいでした。こっちじゃこんなこと日常茶飯事なので慣れっこですけど…)しかも、食べ始めたら拷問が始まってしまいました(笑)

ラジオとはいえ、設備の整った劇場で録音された音源はそれぞれの要素のバランスが良く計算されていたと思います。劇場はやっぱり座席によって金管が響きすぎたり、弦楽器が煩かったり、1階席では聴こえ難い歌手の声も3階席だとしっかり聴こえたりするので、印象が違っちゃうんですよね。さて、私は舞台の様子を思い出せて楽しめましたが、今回、曲だけ聴いてもあまり面白くないかも…という事は確認しました。曲と曲が途切れずに続くので、前の感想でも書いたように150分ある曲を聴かされているという感じだし…かなり現代音楽だし。更に、曲だけだと危うくギャグになってしまうような気が…(笑)その理由は、やっぱり笑っちゃった「ルームワンオーワン、ワン、ワン」を初めとする繰り返し!かみそりの刃が無いか、と聞く時に
 「レーザーブレ~ド」
 「レーザーブレ~ド」
 「「レーザーブレ~~ド」」
って、そんなに何度もかみそりかみそり言わなくても、しかも最後にハモらなくても良いっつーの(爆笑)真剣に作曲しただろうマゼールには悪いけど、こういった変な繰り返しは何度聞いても可笑しいです~。

私を含めた観客から絶賛の嵐だった歌手達の声は、録音でもやっぱりクオリティが高かったです。特に舞台で好きだったブラウンリーの歌う高音アリアとダムラウの体操のお姉さんと酔っ払いおばさんは音だけでもやっぱり楽しかったです。そして、生で聴いた時にも圧倒されたキーンリーサイドの拷問の場とか幻覚を見ている場の声は喉を潰すんじゃないかと思うくらいの激しさで、改めて聴いてて背筋が寒くなりました。これは、曲を聴くと映像が浮かんできちゃうからというのもあると思うのですが、よくまあそんなウィンストンの絶叫をBGMにしてご飯食べたもんだと自分で感心しちゃいます(^_^;)もう二度としません。あ、そういえば、ジェレミー・アイアンズの録音された音声は映像が無い分余計に魅力的でした。渋い声で良く響くんですよ♪

とりあえず、気に入った舞台を思いして楽しむことが出来て個人的にはなかなか充実した2時間半でした。再演の場所すら決まってない舞台を見たくなっちゃうのが困りものですけど(笑)


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ヴァラリン

こちらでは初めまして!私のブログの常駐ありがとうございます。
宜しくお願いしますね。

>オペラ「1984」が放送

・・好奇心に負けて、ながら聴きですが、最後まで聴いてしまいました(^^;
(私の生息地時間では、お昼過ぎからの放送でしたので、都合がよかったんです・・)
BBC放送局、音質も聴きやすくて、いいですね~~ブックマークしちゃいました。

ちょうど今終わったところです。キーンリサイド、拍手喝采ですね!
Sardanapalusさんの解説のお陰で、ああこれが拷問のシーンね(笑)とか、想像しながらですが、イメージがつかめました。
でも、
>「ルームワンオーワン、ワン、ワン」
は、どうやらキッチンでお茶を入れている間に歌われたようで、聴きそびれました(><;

他国のオペラを英語訳で歌っている、英語圏の映像はいくつか見たことがあるのですが、台本そのものが英語のオペラをまともに聴いたのは、多分初めて・・です。
(ごめんなさい、ブリテン等イギリスの作曲家の作品は、手付かずなんです)

現代音楽ですよね~~やっぱり。ということで、ベルクの『ルル』や『ヴォツェック』に通じる点があると感じました。ひとによっては『うるさい!』と感じるかもしれませんね。私は決して、イヤではなかったです(^^;
英語とオペラはあんまり合わないかな?と思ってましたが、こういうやり方ならば、違和感ナシですね。

やっぱり、実演だとより面白さも増すでしょうね。

なにはともあれ、こちらのブログを知らなかったら、聴くどころか、この作品の存在自体に気がつかなかったでしょうから(^^;貴重なものを教えて頂いて、ありがとうございました(^^)

コヴェントガーデンがお近くにあるとは、羨ましい限りです。また生の舞台情報、楽しみにしてますね。
by ヴァラリン (2005-05-26 06:21) 

Sardanapalus

ヴァラリンさん、いらっしゃいませ~。

>・・好奇心に負けて、ながら聴きですが、最後まで聴いてしまいました(^^;
あら、凄いですね!私は…見てなかったら最後まで聴けたかどうか(笑)「ルームワンオーワン、ワン、ワン」聞き逃してしまいましたか!拷問の最中に「ガクッ」とくる迷台詞なんですけどね~。私の不真面目な感想が少しでもお役に立ったようで、嬉しいです。英語で作られたオペラは私も初体験でした(実は私もブリテンは…「ビリー・バッド」を1、2度聴いただけです)(^_^;)「1984」は正に「現代音楽」でなければ何だ?という感じですよね。私も英語はこういった曲調が合うと思います。現代の話ですしね。

>BBC放送局、音質も聴きやすくて、いいですね~~ブックマークしちゃいました。
そうなんですよ。ストリーミングも安定してますし、いくつかの番組は聞き逃しても1週間ストリーミングできるし、お勧めです!

>また生の舞台情報
ミュージカルなども含みますが、舞台関係は出来る限り見に行きたいと思っていますので、またちらちらと覗いてやってください。
by Sardanapalus (2005-05-26 08:15) 

euridice

録音しようと思っていたのに、ころっと忘れました。ここにおじゃまして、あっちゃ〜〜です。

英語に作曲された曲はやっぱり違和感がないですね。「欲望という名の電車」もよかったです。音だけ聴いたことはないんですけど・・ これは映画より好きでした。
by euridice (2005-05-26 19:23) 

Sardanapalus

>ころっと忘れました
それは残念!euridiceさんにも「ルームワンオーワン、ワン、ワン」を聞いていただきたかったです(笑)

小耳に挟んだ意見ですが、けなされている曲も「欲望という名の電車」よりはまだ聞けるとか。私はそっちを聞いたことがないので判断できませんが、やっぱり比較したくなる雰囲気の曲調なのでしょう。「1984」も、このブログでしつこく取り上げている「繰り返し」以外は、基本的に英語の響きの違和感は無いと思いますよ(笑)
by Sardanapalus (2005-05-26 19:38) 

ロンドンの椿姫

はじめてお便りさせて頂きます。ロンドンに長~く住んでる者です。

1984年、気合入ってますねえ。私は初日に観に行きましたよ。折角のワールド・プレミアだから、いっそ誰も観たこともないはじめての夜に行くのが一番と思って。パフォーマンスは文句なしに素晴らしかったですね。サイモン・キーンリーサイドはもう何度も何度も聴いたことあって、いつも芝居の上手さには感心しますが、特に1984年での彼は立派な役者でしたね。もうすぐENOで彼がビリー・バッドやります。ROHで見たことありますが、彼に一番ぴったりですよ。ベンジャミン・ブリテンはあまり好きではないけど、これは絶対行きます。

さて、私は、2年程前でしょうか、「欲望という名の電車」をバービカンで聴きました。オーケストラピットがないのにどうするのかと思いましたが、舞台にオケが並び、その奥後ろに一段高くプラットフォームを作って、そこでほぼ完璧なフルオペラをやってくれたのです。アメリカと同じオリジナルキャストで、ブランチ役のルネ・フレミングははもちろんはまり役。プレヴィンの音楽は1984年よりもっと前衛的で聴きにくいので、あれは誰もミュージカルのようだとは言わないでしょう。2年前のROHの新作「ソフィーの選択」はかなりこれに似ていたと思います。
by ロンドンの椿姫 (2005-06-02 06:05) 

Sardanapalus

椿姫さん、よ~きておくりゃ~した♪(笑)コメントありがとうございます。

>折角のワールド・プレミア
私は初日「も」行きたかったのですが、その時はまだ必死でレポート書いてました(苦笑)

>ENOで彼がビリー・バッド
12月ですよね。もちろん行くつもりです!キーンリーサイドの演技つきなら苦手なブリテンも克服出来ると思って…。どこかのインタビューで「もう年取ってきたからビリーはこれが最後」と言っていたし、ファンとしては見逃せません!(笑)

>プレヴィンの音楽は1984年よりもっと前衛的で聴きにくい
なるほど~。じゃあ、私の聞いた意見は「欲望~」よりはメロディアスだということが言いたかったのでしょうね。個人的には、自分が楽しめれば他の人が何と言おうと気にしないですけど(笑)しかし、舞台の上にプラットホームとは、バービカンでなければ非難轟々のような上演形式ですね。演劇としては知っているのでオペラも見てみたいですけど…新作オペラはどれも再演の機会がなかなか無いのが残念です。
by Sardanapalus (2005-06-02 07:13) 

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