SSブログ

ロイヤル・オペラのフライヤーデザイン [オペラ(音源・映像・その他)]

昨日の記事で話題にした「西部の娘(La Fanciulla del West)」のフライヤー(ちらし)デザインがあまりに凝っていたので、 ここ最近のロイヤル・オペラ・ハウス=コヴェント・ガーデンのフライヤー関係を集めてました。日本のチラシとは違って、こちらのフライヤーは基本的に厚紙で出来ています。ミュージカルなどになると3つ折になっていたりしますが、オペラは再演の場合は有名新聞からの批評の良い部分(見出し)とオペラの名前、公演日時、キャストが細長い紙に載っているだけのシンプルなものです。だから余計デザインにこだわりが見えるものもあります。シーズンプログラムはロイヤル・バレエのプリンシパルが表紙に登場するのがお約束のようですね。今シーズンの第3ピリオド(春~夏)は「海(砂浜)」、来シーズンの第1ピリオド(秋~冬)は「砂漠」です。ダンサーのポーズも決まってますし、なかなかカッコイイと思います。

        
  2004-2005 第3ピリオドプログラム         2005-2006 第1ピリオドプログラム 

まずトップバッターは今年はじめに再演されたプロダクション、マクヴィカー演出の「魔笛(Die Zauberfloete)」です。表はダムラウの夜の女王がにらみを利かせ、裏面ではキーンリーサイドのパパゲーノが哀しげに見つめています。つまり、この2人がウリなんですね?と、かなり分かりやすい構成です(笑)このブログで何度も言ってますが、この演出は衣装も舞台もとても美しくて大好きです。記念すべき(?)私のマクヴィカー演出とロイヤル・オペラ初体験作品でした。

それから、5月に世界初演だった「1984」のフライヤー。表は思いっきり眉毛の濃いビッグ・ブラザーの目のアップ、裏面は監視カメラの画面のように線が入っていて、疲れた表情のキーンリーサイド@ウィンストンとなっています。ちょっと見辛いですが、ビッグ・ブラザーの目の中には人影が写っていたりしてかなり細かいです。個人的には両目のアップにしたほうが迫力があったんじゃないかと思いますけど、この眉毛の濃さでは危うく星飛馬かな(^_^;)これは何故かいつもの細長いフライヤーとは形が違っていました。個人の大金をつぎ込んだマゼールが発注したのでしょうか?それともロイヤル・オペラの資金が足りなかった?(笑)

最後はハダカの男女が登場することで有名な(笑)「リゴレット(Rigoletto)」のフライヤー。表はまさに乱交パーティー真っ最中、裏面はガヴァネッリ@ゴキブリリゴレットというすさまじさです。このフライヤーはそのままポストカードとして送れるのですが、こんなダイレクトメールもらっても困るなぁというのが正直な感想です。オペラ知らない人が見たら、とんでもないところから変なハガキが来た!と大騒ぎになること間違い無しですよ。

ざっと見つかったものをアップしてみたのですが、マクヴィカーとキーンリーサイドだけじゃん!と自分でもあきれ気味です。いや、今年の前半のスケジュールがたまたまそんな感じだったのですが…。他のオペラ公演はターフェルのヴォータンが売り物の「ワルキューレ(Die Walkuere)」、蝶々さんが白無垢で自害するシーンが大写しになっている「マダム・バタフライ(Madama Butterfly)」、アルヴァレス、マッティラ、ハンプソンの豪華キャスト「仮面舞踏会(Un Ballo in Maschera)」でしたが、どれもフライヤーを見ていません。特に「仮面舞踏会」はどんな感じだったのか興味あるんですけどね、新演出だからフライヤーなしだったのかもしれません。

 


nice!(0)  コメント(12)  トラックバック(1) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 12

keyaki

このチラシ、コレクターもいるんではないかしら。
オークションでも売れますよ。RR関連なら買っちゃいます。
ヨーロッパの古本屋さんのサイトを教えてもらって、raimondiで検索したら、かなり前のザルツブルグ音楽祭のパンプレットがヒットしました。クリックしちゃおうかなと思って、金額をみたら、20数万円! さすがにやめました。多分プロフィールが出ているだけでしょうから。
by keyaki (2005-07-15 10:40) 

Sardanapalus

>コレクターもいるんではないかしら
いると思います。確かに、ネットオークションにでているのも見たことがありますね。
>ザルツブルグ音楽祭のパンプレット
20数万円…凄い値段ですね~。日本のパンフレットのように充実していればまだしも、こちらのは支配人挨拶、オペラあらすじ、スタッフ&キャスト写真とプロフィールだけというのがほとんどですもんね。テアトロ・レアルのリブレット付きにはびっくりしましたけど(^_^)
by Sardanapalus (2005-07-15 19:29) 

ROHのフライヤー面白いですね!
他にもコレクションあったら、是非見せてください^-^
by (2005-07-16 00:33) 

Sardanapalus

>他にもコレクション
ミュージカル関係なら山ほどあるんですけど、今のところオペラはこれだけです…。また新しいものを手に入れたらご紹介しますね~。そういえば、テアトロ・レアルではフライヤー見なかったけど、他の国のオペラハウスはフライヤーは作らないのが普通なんでしょうか?どなたかご存知の方いませんか?
by Sardanapalus (2005-07-16 06:06) 

ロンドンの椿姫

「西部の娘」はその日のcast listの裏側なので例外ですけど、ちらしを作るのは切符の売れ行きの悪い出し物だけですよ~。だから例えばワルキューレとか、とっくに切符が売れ切れたオペラのはなかったでしょ? 
駅内のポスターも同じ。だから、ポスターとかだけ見て、なーんだロンドンって大した人のコンサートとか無いんだ、と思ったら大間違い。
それから、私のところには毎日と言ってもいいほどあちこちのコンサートホールからちらしが届きますが、それも切符がまだ残っている人気のないものばかりで、私が数ケ月或いはもっと前から買ってあるうような人気コンサートのは来ないですよ。作ってないんですから。
by ロンドンの椿姫 (2005-07-16 07:22) 

ヴァラリン

>こんなダイレクトメールもらっても困るなぁというのが正直な感想です。
ぎゃははは(^^;
そうだよねー、これをもらったら、オペラを知っている私でも引きます(^^;

>他の国のオペラハウスはフライヤーは作らないのが普通なんでしょうか?
とりあえず、ベルリンをはじめとする、ドイツでは見たことないと思います・・
ドイツ人には、こういうユーモアセンスがないのかもしれません・・^^;
by ヴァラリン (2005-07-16 07:44) 

Sardanapalus

ロンドンの椿姫さん>
>ちらしを作るのは切符の売れ行きの悪い出し物だけ
なるほど~~~~!超納得です。だから「ワルキューレ」も「仮面舞踏会」もフライヤー無かったんだ。あ、でも「ミトリダーテ」もフライヤー見かけなかったですけど、チケット売れてましたか?

ヴァラリンさん>
>これをもらったら、オペラを知っている私でも引きます(^^;
よかった、同意してもらえて(笑)
>ドイツでは見たことない
椿姫さんからの情報から考えると、それはわざわざ作らなくても切符が売れるからじゃないでしょうか?(確かにコヴェント・ガーデンは観客動員数がやばい時もありますからね~)ヨーロッパのエンターテイメント関係で感心するのは、観客の情報収集能力ですね。その代わり、あまり興味のない一般人が何か見たい、聴きたいと思っても情報の仕入れ方が分からないという難点がありますけど。
by Sardanapalus (2005-07-16 09:41) 

keyaki

税金の補助がでているので、皆さん努力してるんですね。
それにひきかえ我が新国は深刻ですよ。
努力の方法が間違っとる!
◇一旦売れたチケットもキャスト変更がある度に全額払い戻しに応じる。
◇テレビ中継もないし、リハの様子など放送して宣伝もしない。
◇「リピーターには半額」という企画をやったことがあるが、個別にハガキを送ったらしいが、会員にしか知らせてない、もっとメディアを利用しなくては。

まあ、天下りさんの受け入れ先でしょうから、なあなあで、やりすごせばいいということかな。
せっかくのオペラハウスなのに公演回数がメチャクチャ少ない。
オペラハウスと言うと、必ず、専属のオケもないのは、オペラハウスとは言わない!と突っ込みを入れる人がいますけどね。
by keyaki (2005-07-16 12:06) 

ロンドンの椿姫

ちらしに興味ないので気が付かなかったけど、ミトリダーテは無かったですかね? 私が行った日は結構空席あったので、私なりの定義(自分で思ってるだけですけどね)だとどっさり作るべきではありますが、なぜ無いかを強いて考えると、こんな超マイナーなモーツァルトはどうせ知名度ゼロだし、元々切符代が他より安いので、経費効果を考えてやめたのでしょうか? 

因みに切符代は出演者等により多少ちがい、今回のbooking period の一番高い席の値段は、ワルキューレとオテロ(ルネ・フレミング&ベン・ヘップナー)が175ポンド、イタリアのトルコ人(チェチリア・バルトリ)とボエーム(ゲオルギュー)とリゴレットが160ポンド、オテロとリゴレットのマチネが150ポンド、そしてミトリダーテは最初アンドレア・ロスト出演予定だったのにも拘わらず100ポンド。

今回は今までにないほど人気オペラや有名歌手を揃えたのですが、その中でミトリダーテは値段はずば抜けて安いしちらしも無いしと、見捨てられた存在だったですね。
by ロンドンの椿姫 (2005-07-16 17:57) 

Sardanapalus

keyakiさん>
>努力の方法が間違っとる!
あはは~そうですねぇ。それこそオケを組んで、オペラだけじゃなくて色々と演奏会もやれば良いのに~(お金が追いつきませんか、そうですか)。一応ホームページもあるんだから、半額チケット情報なんかは目立つようにアップして宣伝した方が良いと思いますね。まあ、こちらの演劇・コンサート関係のお得情報も、かなり頑張らないと見つからなかったりするんですけど。

ロンドンの椿姫さん>
>見捨てられた存在だったですね
そうかもしれませんね。どこかでポスターは見た気がするんですけど、フライヤーはなかったですよ。確かに宣伝されても見にいくかどうか…ダニエルズを生で聞いてみたいという気はありますけど、微妙です(笑)
by Sardanapalus (2005-07-16 20:57) 

ヴァラリン

>それはわざわざ作らなくても切符が売れるからじゃないでしょうか?

うーん・・ご存知だと思いますけど、特にベルリンは3つのオペラハウスを抱えていて、常に慢性的赤字状態、毎年統合の話も出てますから、どっちかというと、経費節減の為のような気がします(^^;
在独の方に話を伺うと、余程の人気演目か、プレミエでもない限り、満員御礼なんてことはまずないそうです。ごく一般の若い方は殆ど劇場に行かないそうですから。

例えばベルリン・ドイチュオパーでは一席につき、180Eurの助成金が国から支払われているそうです。
もちろん空席も、助成金で賄われているとか。
つまり、50Eurの座席だと、実質は230Eurの価値があるわけですね。
だから空席が多いときは、助成金も・・馬鹿になりませんよね(--;

それにしても、お国柄によって随分パンフレットにも違いがあるものですねー。
私も今度、手持ちのものを集めて記事をUPしてみようかしら?^^;
色気のないものがずらーっと並ぶはず・・
by ヴァラリン (2005-07-17 03:46) 

Sardanapalus

>どっちかというと、経費節減の為のような気がします(^^;
そうですか~。ドイツのことは良く分からないので、ベルリンは3つのオペラハウスが埋まるくらいの観客動員数があるんだな~なんて暢気に考えていました。補助金頼みですか、どこも一緒ですね(イギリスでもかなりの金額が宝くじの売り上げから出ているはずです)。

>お国柄によって随分パンフレットにも違いがあるもの
個人的には日本のチラシも好きですよ。来日オペラとかになるとA4見開きくらいの大きさで写真もいっぱいじゃないですか。イギリスはミュージカルや演劇も盛んだからフライヤーの作り方もこなれている感じですね。そのうち第2弾としてプログラムも載せてみましょうか。ヴァラリンさんのコレクションもぜひ記事にしてみてください!!
by Sardanapalus (2005-07-17 04:32) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

オペラ「ワルキューレ」PROMS開幕! ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。