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「エノラ」@エディンバラ・フェスティバル 2005 [演劇]

ただいまスコットランドのエディンバラ(Edinburgh)では夏の一大文化イベント、エディンバラ・フェスティバル(Edinburgh Festival)が大好評開催中です。8つもあるフェスティバルの内、今回触れるエディンバラ・フリンジ・フェスティバル(Edinburgh Fringe Festival)も最近開幕し、連日盛況のようです。

8つのうち一番歴史があって有名なエディンバラ・インターナショナル・フェスティバル(Edinburgh International Festival)は、演劇・クラシック音楽・バレエ・オペラなどの大作をフェスティバル側が招聘して行うもので、日本からは過去に蜷川幸雄がシェイクスピア劇で参加したことでも有名ですね。

一方、同時期に開催されるフリンジ・フェスティバルの方はフリンジ(周辺部)の言葉通り、いわゆるパフォーミング・アーツと呼ばれるもの全般、コメディ、音楽などの分野から個人単位で参加できるより気軽で活気のあるイベントが中心です。今回、BBCのフェスティバル特集ページで見つけた興味深い記事は、「エノラ(Enola)」という演劇作品のこと。ぱっとタイトルを見ただけではどんな話か分からないのですが、とある爆弾を落とした飛行機の名前と関連している、と書けばピンとくる人もいると思います。

そう、この話の主人公は、60年前広島に原爆を落とした飛行機「エノラ・ゲイ(Enola Gay)」号の名前の元になった女性の孫娘、その名もエノラ・ゲイ。1938年~1950年のアメリカ、カンサス州のロックウッドという街を舞台に、若いエノラと遠い国で起こった事件の関連と、国家的な行為に対して一個人がどのような責任を負うべきか、という点をかいているそうです。作者は若干23歳のアル・スミス(Al Smith)(右写真)。あらすじと批評(五つ星!)を見る限り、史実とフィクションを上手くまとめてあるかなりクオリティの高い作品のようなので、ぜひ見に行きたいのですが…この時期にエディンバラなんて行けるわけがない!(T_T)

戦後60年経って全面戦争を経験した世代も消えつつありますが、こういった若い世代による戦争をテーマにした作品がここイギリスで話題になっていることは、ちょっとした驚きでした(高齢のイギリス人の対日感情はアジアでのイギリス人捕虜虐待問題もあって決して良いものではありません)。勿論、原爆投下については世界的な問題ですからニュースとしては大きく取り上げられますが、こうして注目を集める演劇作品には日本でもなかなかお目にかかれないと思います。イギリス人から見た日本という点でも自分の研究テーマと被るので、何とか見たいんですけどね~。せめてロンドンに来てくれれば…!


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コメント 2

euridice

>注目を集める演劇作品には日本でもなかなかお目にかかれない
ですね・・私が知らないだけかもしれないですけど。
あれから60年、やはり爆弾投下による唯一の被爆経験が風化してしまうのは、危険なような気がします。忘れたころに・・ということは、自然災害以上にありうるような気もします。
by euridice (2005-08-08 09:08) 

Sardanapalus

>私が知らないだけかもしれないですけど
いえ、私もかなりの劇場通いですが、ニュース記事で大きく話題になる公演にはなかなか出会えません。難しいテーマですし、良い作品を作りにくい分野だとは思いますが、戦争関連の演劇はこれからも登場し続けてほしいですね。
by Sardanapalus (2005-08-09 09:06) 

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