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オペラ「ドン・ジョバンニ」:フェラーラ歌劇場 [オペラ(音源・映像・その他)]

いつも遊びに行っているeuridiceさんのブログ「雑記帳」で映像の「ドン・ジョバンニ」祭状態ですので、私も便乗して手持ちの映像を見てみました。※エルヴィーラの映像を追加しました(10月21日)

イタリア、フェラーラ歌劇場での公演、指揮はクラウディオ・アバド(Claudio Abbado)。残念ながら市販されていないのですが、手持ちのは1998年ごろにNHKで放送されたものです。何を隠そう、サイモン・キーンリーサイド(Simon Keenlyside)←をはじめて見たのがこの映像でした。第一印象は、とりあえず身軽でカッコイイ!頭の良さそうな、インテリな貴族のジョバンニで強く印象に残りました。そして、ラテン系二枚目イルデブラント・ダルカンジェロ(Ildebrando D'Arcangelo)→のマゼットも気に入りました。ふてぶてしいところとかがマゼットのイメージぴったりなんですよ。まあ、山のようにそびえ立つレポレッロのブリン・ターフェル(Bryn Terfel)もこの2人と同じくらい強く印象に残った訳ですが(笑)この人たちのお陰で?一気に低音好きへと突っ走ることになったのかもしれません。

 

フェラーラはイタリアの小さな街らしく、劇場もこじんまりとしています。舞台装置は一面真っ白。騎士長の像や晩餐の時のグラスや食器まで全て白で徹底しています。黒いのは小道具の椅子と燭台、そしてドン・ジョバンニの衣装だけ他の登場人物たちは白いシャツに水色のズボンやスカート、貴族とレポレッロはさらにコートを着ているだけのこれまたシンプルなもの。照明と最小限の小道具で雰囲気を変えていく形式で、大きな場面転換があるわけではありません。その点では王道演出、悪く言ってしまえば今ひとつ刺激が足りないセッティングです。オケピットを囲むように「橋」が作られ、レチタティーヴォなどはかなりの部分がこの橋の部分で歌われています。時には客席通路までレポレッロが侵略(笑)したりします。そのお陰でマイクで拾いきれていない声が多いのが残念です。歌手達がその欠点を補って余りある公演だとは思いますが、技術的にもう少し何とかならなかったんでしょうかね~。

    

演出上の特筆すべき点は、まず冒頭のシーンでジョバンニは覆面をしていません。舞台上はかなり明るいのに、手だけじゃ隠せないじゃん?と思わずツッコミを入れたくなりますが(笑)それよりも字幕の一人称「わし」を何とかして欲しい(^_^;)1幕の終わりと、2幕の晩餐のシーンで舞台上にオケメンバーの数人を乗せて演奏させているのも面白いです。つまみ食いしたレポレッロは口から肉を落としながら歌ってちょっと汚い。これはターフェルやりすぎ。それから、最後のシーンは、高い台座の上で像になっている騎士長とジョバンニは実際には握手せず、ジョバンニの地獄落ちは楽譜が読めないんじゃない?というくらいスモークもくもくのオケピットにのたうちまわりながら落ちていきます。でも、ここで一番怖いのは騎士長登場の音楽を指揮するアバドの顔→だったり。(何でここはアバドのアップ映像なんだろう?)

とりあえず、この映像で一番の見所はジョバンニとレポレッロのレチタティーヴォでのやり取りでしょう。歌手本人達の仲がいいからかお互い遠慮なく罵り合っていて、見ているだけで自然と笑ってしまいます(ここ重要)。主従と言うよりも、悪ノリしている友人達という雰囲気です。当時30代の2人ですが、ノリは殆ど高校生レベル(笑)ジョバンニが頭脳担当、レポレッロが実行担当。アバドとターフェルがハイタッチしたり、キーンリーサイドがアバドに銃口を向けたりして遊んでいますし、イタリア人の観客はよく反応して笑っています。ジョバンニがネコを被っている時と、レポレッロ相手に本音を語っている時の雰囲気の違いも面白いです。キーンリーサイドがこだわる「自由万歳!」の場面は農民達とジョバンニvs貴族達という構図になっています。

男声陣の充実ぶりからすると、女声陣はちょっと弱いかもしれません。それでも、怒りで髪の毛にもパーマがかかってしまったわ!という感じのアンナ・カテリナ・アントナッチ(Anna Caterina Antonacci)のエルヴィーラが個人的にかなりのお気に入りです。力強い歌声は勿論ですが、ストーカーっぷりは怖いし、悩める女心をしっかり演じています。地獄落ちしたジョバンニのコートを最後に愛しそうに抱きしめるところもいいです。アンナ役はカルメラ・レミージョ(Carmela Remigio)。残念ながら、この映像ではあまり印象に残りません。この前のモネ歌劇場での方が断然良かったです。ツェルリーナはぶりっ子すぎてちょっと気持ちが悪い。はっきり言って、マゼットの趣味を疑います(笑)

Mozart: Don Giovanni 音は良くないし、ちょっとシンプルすぎるところもありますし、相変わらずオッターヴィオとアンナのままごとカップルのシーンは眠くなりますが、何度も見ているお気に入りの映像です。この公演は歌手を2人入れ替えてそのままCD収録←しましたが、その時の裏話が読みたい方はこちらへどうぞ。


「ドン・ジョバンニ」 フェラーラ歌劇場(1997年)

クラウディオ・アバド指揮 ロレンツォ・マリアーニ演出

ドン・ジョバンニ: サイモン・キーンリーサイド
レポレッロ: ブリン・ターフェル
ドンナ・アンナ: カルメラ・レミージョ
ドンナ・エルヴィーラ: アンナ・カテリナ・アントナッチ
ドン・オッターヴィオ: ブルーノ・ラッツァレッティ
騎士長: マッティ・サルミネン
ツェルリーナ: パトリツィア・パーチェ
マゼット: イルデブラント・ダルカンジェロ


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コメント 26

Orfeo

どうもはじめまして。
edcさんのところから遊びに来ました。
私もこれはアントナッチがお気に入りです。
というわけで(?)、TBさせていただきます。
by Orfeo (2005-10-20 12:56) 

keyaki

オッ、次々でてきますね。これがSardanapalus さんの原点ということですね。
>(何でここはアバドのアップ映像なんだろう?)
アバドはイタリアでは人気なんですよ。アバド目当てに来ている観客が多いようですよ。
例年フェッラーラで公演をやっているようですが、アバドだと切符が取りにくい・・・と聞いたことがあります。
by keyaki (2005-10-20 15:51) 

Sardanapalus

Orfeoさん>
はじめまして!コメントとTBありがとうございます。euridiceさんのブログから時々遊びに行かしてもらっていました。もしよろしかったらリンクさせてください。アントナッチ良いですよね!CDではキャストが変わってしまっていて残念です。

keyakiさん>
>原点
そうですね。これと、アラーニャの「ドン・カルロス」と以前記事にしたスカラ座、ムーティ指揮の「魔笛」が私のオペラの原点です。

>アバドはイタリアでは人気
この映像でも大人気です(^^)でも、どうせならここは指揮者じゃなくて、舞台で騎士長が登場する場面を映して欲しかったかな~と思うのです。折角の盛り上がり部分なのに、舞台が見られないのはストレスが溜まります。

>例年フェッラーラで公演
確かアバドが始めたんですよね?アバドの指揮するオペラも一度聴きたいものです。
by Sardanapalus (2005-10-20 19:49) 

Orfeo

早速の相互TB、ありがとうございました。
リンク、大歓迎です。嬉しいです。
どうぞお気軽にコメントのほうもよろしくお願いしますね。
by Orfeo (2005-10-20 21:37) 

euridice

Sardanapalusさん
フェラーラのドン・ジョヴァンニの画像、興味深く拝見しました。
CDは店頭でよく目にしました。あのころ、各種ドン・ジョヴァンニ全曲新録音が並んで壮観だったように思います。
by euridice (2005-10-20 22:19) 

Sardanapalus

Orfeoさん>
さっそくリンクしました~。Orfeoさんの素晴らしいオペラ映像記録、これから映像を見るときの参考にさせてもらいますね。そのうち、こちらでも盛り上がっているチャンピオンズリーグ関連でもコメントさせていただくかもしれません(笑)

euridiceさん>
マクヴィカーの演出とは180度違うと言ってもいい、真っ白な舞台、青い照明と衣装が印象に残る演出です。

>各種ドン・ジョヴァンニ全曲新録音
確か、ターフェルなんて同時期にジョバンニ(ショルティ指揮)とレポレッロ(アバド指揮)の録音が出てましたよね。
by Sardanapalus (2005-10-20 22:45) 

Orfeo

Sardanapalusさん、リンク、ありがとうございます。
こちらは記事の一つ一つが丁寧で、読んでて大変楽しいですね。
私の雑な記事とは大違いです^_^;;
これからもこちらで大いに勉強したいと思います。
ということで、相互リンクさせていただきます。
サッカー関連のコメントも、楽しみにしていますね(笑)。
by Orfeo (2005-10-21 16:17) 

Sardanapalus

Orfeoさん>
こんな話題にまとまりのないブログを褒めていただいてありがとうございます。これからも日々精進です!相互リンク嬉しいです♪
by Sardanapalus (2005-10-21 19:21) 

tamiko

オペラの中で「ドン・ジョヴァンニ」が一番好きです。
理想のドン・ジョヴァンニを探して、沢山の舞台や映像を観てきましたが、フェラーラのキーンリーサイドは本当に素晴らしいです。

「あそこで手を取り合おう」と歌いながら、チェルリーナの肩から腕そして指まで、滑らかに這うジョヴァンニの左手は、観るたび「ゾクッ」とします。(笑)

私もドン・ジョヴァンニとパパゲーノを同時期にTVで観て、キーンリーサイドって只者ではないなと思いました。

FANになった頃は、日本語の情報は少ししかなかったのに、今ではこんなに詳しいSardanapalusさんの記事が読めて嬉しいです。

日本でも小さいですがインタヴュー記事が載りました(読売新聞に、昨年10月と今年6月。笑顔の写真付き)、ご存知ですか?
次はNHKの再放送を願っています。
by tamiko (2005-10-21 20:17) 

Laura

Sardanapalusさま
先日お送りしたメールに間違いがありましたので、ここで訂正いたします。
私が入手した彼のスケジュールですが、添付メールの内容に間違いがあり、やはりパリの「冬の旅」の予定は生きているそうです。
お騒がせして大変申し訳ありませんでした。
Radio Franceの放送予定にも組まれておりましたので、おかしいなあとは思ったのですが、今日、再度問い合わせましたところ、向こうでもダブルチェックして、私宛に送ったスケジュールに見落としがあったことを伝えてくれました。
今の段階では変更はないそうですので、おそらく間違いはないと思います。
今後のキャンセルまではわかりませんが・・・・。
誤った情報を送った向こうも悪いのですが、早とちりした私にも責任があります。
本当にごめんなさい。
Sardanapalusさま、もしかするとガルニエでお会いできるのでは?
それでは、ご連絡まで。
by Laura (2005-10-21 20:49) 

Sardanapalus

tamikoさん>
>「あそこで手を取り合おう」と歌いながら、チェルリーナの肩から腕そして指まで、滑らかに這うジョヴァンニの左手
そう、あの手はエロいですよね~(^_^)それなのに嫌らしくないところが凄い。私も大好きなシーンです。

>こんなに詳しい
ありがとうございます!まだまだ不完全ですが、これからも情報が入ったら記事にしていきますね。

>日本でも小さいですがインタヴュー記事
知りませんでした!どんな内容でしたか?やっぱり来日公演関係でしょうか?写真つきとは読売もなかなか力が入っていますね(笑)

>Lauraさん
>パリの「冬の旅」の予定は生きているそうです
そうですか、確認ありがとうございます。情報を発信する側もしっかりと確認してから教えて欲しいですよね!
>Radio Franceの放送予定
そうそう、これもあるので、既にキャンセルしたならガルニエのHPにすぐに反映されそうだけど…と思っていたのです。ぜひ公演して欲しいですね~!こればかりは本人しか分からないですけど(^_^;)本当に、ガルニエでお会いできるかもしれませんね。
by Sardanapalus (2005-10-21 21:39) 

ヴァラリン

ああ~~っ、TB前と後で、デザインが変わってる(笑)
どんな風に変わるのか、楽しみですね(^~^}}}}}
お約束のTB&リンク、済ませましたのでご報告に上がった次第です(ロ_ロ)ゞ

>怒りで髪の毛にもパーマがかかってしまったわ!という感じのアンナ・カテリナ・アントナッチ

確かに(笑) ムーティ新盤では、さらに細かいパーマ+茶色に染めていらっしゃいますわよ~よく似合ってる!と思います。
by ヴァラリン (2005-10-21 22:19) 

Sardanapalus

>TB前と後で、デザインが変わってる(笑)
TBありがとうございます。丁度変えている最中にいらしたのですね!ちょっとでも見やすく出来るように調整中です。とりあえずカテゴリーを追加してみました。これからリンクの方もいじっていくつもりです。

>ムーティ新盤では、さらに細かいパーマ+茶色
彼女のお陰で私のエルヴィーラはカールがかかった髪のイメージで固定されてしまいました(笑)本当によく似合ってますよね♪
by Sardanapalus (2005-10-21 23:03) 

Sheva

Hello こんばんは。改修工事無事完了、おめでとうございます。
またすばらしい記事のUPで感謝です。
Simonすてきですわ~
マゼットは今回のウーゴ・グアリアルドけっこう好きでした。
演技がまだまだ未熟でした?2回目はね~けっこう芝居してました。レポレッロをおいつめるシーンで盛んに汗をぬぐっていました。芝居…だと思います。可愛い顔して声が低い~
Winterreiseの件ではお騒がせしてすみませんでした。多分Simonの気まぐれでしょう?すごく疲れていたみたいでしたから。
いずれにせよWinterreiseのためにエアーの予定を変更して大枚をはたいた身にはやってくれたほうがよいので~~。お願いいたしますよ。Simonさん。
予習用に、冬の旅のCDを買いに行ったら、いっぱいありました。だいだい大名曲なんですね。学校でも習いますものね。
"It's just that we wanted to have fun with one of the great masterpieces."
SIMON KEENLYSIDE
ですねっ!
by Sheva (2005-10-22 23:12) 

Sardanapalus

Shevaさん>
>Simonすてき
喜んでいただけて嬉しいです♪モネ歌劇場公演のグアリアルドのマゼット、私も気に入りましたよ~。へたれっぷりが可愛かったし(笑)ダルカンジェロはもっと利口そうなマゼットで、こちらも説得力はあります。

>Winterreiseの件
いえいえ、あの発言は本当にあった訳ですし。その時は本心で言っていると思いますけどね~、何せ彼は共演者からも「フシギ君」("He's complete mistery")とか言われてるし(^_^;)よく分からない人ですよ。エージェントから「ラジオ放送もあるんだし、ブラウンのダンスカンパニーの公演の一環だから、そんな簡単にキャンセルできないよ!」とか言われて「じゃあやる」とか言ってそうです。私も、頼むから公演してよ~!と念を送ってます。あ~、なんでこんなにハラハラしながら公演を待たねばならないのか!(笑)

>冬の旅のCD
そうそう、本当にいっぱいありますよね!個人的にお気に入りはヘルマン・プライのものですが、良い録音はいっぱいありますのでAmazonなどで試聴して比べてみるのもいいかと思います。参考までに、お仲間のヴァランシエンヌさんの「冬の旅」関連記事のURLをはっておきますね。TB欄のeuridiceさんの記事も含めて、参考にしていただけると思います。ヴァランシエンヌさん、euridiceさん、勝手に紹介させていただきますm(_ _)m
http://valencienne.tea-nifty.com/brot/2005/04/post_2de2.html
by Sardanapalus (2005-10-23 04:33) 

tamiko

>知りませんでした!どんな内容でしたか?
お返事遅くなりました。
まだ記事読まれていなければ、後日全文お知らせします。

昨年10月分は、「初来日・カメレオンのように柔軟に」ですが、モネ劇場の主催に読売新聞が入っていたので、最後は「ドン・ジョヴァンニ」の宣伝です。

今年6月分は、ドン・ジョヴァンニ役「役作り・高い山に登るよう」というインタビューです。
写真は、こんな笑顔見た事ない。でした。
胸毛がモシャモシャでした。(笑)

モネ劇場の「オルフェオ」(1998年、ヤーコプス指揮)のドキュメンタリーご存知ですか?
その中で、キーンリーサイドは歌いながら踊っています。
そして、語っています。

「物語を感じたまま受け止めて、粘土細工をするように、出来る限り手を加えていく。勿論音楽監督、振付師が与えた限界を超えない。僕が突っ走り過ぎたら、監督達が僕を押さえてくれる」

私の壁紙は「ドン・ジョヴァンニ」のプログラム24ページの写真です。
Bunkamuraのメルマガのサービスだったように記憶しています。
探したら有るかもしれませんよ。

FANになって7~8年。
こんなにキーンリーサイドで盛り上れるなんて。本当に嬉しいです。
これも、Sardanapalusさまの頑張りのお陰ですね。

今、ボルトンの中田ヒデがプレミアリーグ初ゴールです。
中田も好きなので、良かった。良かった。
サッカーに興味のない方、失礼しました。
by tamiko (2005-10-24 00:56) 

ヴァラリン

>《冬の旅》

記事の紹介、ありがとうございます。
TB先のedcさんちの記事はちゃんとしたものですが、私のはいい加減なものですから、恥ずかしい…ということで、トレーケル(またかよ^^;)の録音についても、少し追記しておきました。
低音歌手のものでは、今のところ一番気に入りました。ひとによっては「薄い」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、私にはこのくらいの濃度(?)がちょうどいいみたいです(^^;

キーンリさんの「冬の旅」ちゃんと公演が行われるといいですね…パリのサイトは、変更事項もその都度きちんと出してくれますから、マメにチェックすれば情報ゲットはOK!でしょう。
by ヴァラリン (2005-10-24 07:47) 

Sardanapalus

tamikoさん>
内容ありがとうございます~。インタビューもですが、笑顔の写真というのが珍しいですね!彼は何せ自分のCDのジャケットですらガンつけてますからねぇ(^_^;)

>まだ記事読まれていなければ、後日全文
えっ、大変じゃないですか?もしそんな至れり尽くせりなことをしていただけるなら、ゆっくりで結構ですので、よろしくお願いします。

>モネ劇場の「オルフェオ」(1998年、ヤーコプス指揮)のドキュメンタリー
ドキュメンタリーの存在は知ってますが、見たことはありません。あの「オルフェオ」はかなり感動的だったので、「冬の旅」もぜひ見たいんですけどね(笑)どうなることやら…。

>キーンリーサイドで盛り上れるなんて
盛り上がれる場を提供できて嬉しいです♪私自身はあまり何もしていませんが、皆さんが情報を持ち寄ってくださるからキーンリーサイドの情報が増えているんですよ。皆さん、ありがとうございます。

>ボルトンの中田ヒデがプレミアリーグ初ゴール
お、そうですか。実はイギリスではサッカー中継は衛星放送でしかやらないので、日本にいる方が情報が入ったりするんですよ。私も中田のプレーは好きなので、ボルトンでの活躍を祈ってます。
by Sardanapalus (2005-10-24 07:57) 

Sardanapalus

ヴァラリンさん>
>少し追記
わざわざありがとうございます~。euridiceさん同様、ヴァラリンさんのも色々と比較できて素晴らしい記事ですよ!

トレーケルの「冬の旅」、試聴したらピアノがいまいち好きになれなくて困っています。安いから声だけで買っちゃえば良いんですけどね~(^_^;)
>ひとによっては「薄い」
私もF=ディースカウは情念がこもり過ぎていて(笑)駄目なので、トレーケルは自分の好みだと思うんです。ハンプソンの「冬の旅」も意外にあっさりめでBGMとしては良いですよ。声は甘~いですが(笑)

>パリのサイトは、変更事項もその都度きちんと出してくれますから
アドヴァイスありがとうございます。これからまめにチェックしてみることにします!
by Sardanapalus (2005-10-24 08:06) 

tamiko

>えっ、大変じゃないですか?
大丈夫ですよ。では、昨年10月分です。

初来日のキーンリサイド 「カメレオンのように柔軟に」
 英国を代表するバリトン歌手の一人、サイモン・キーンリサイド氏(45)が今月、来日した。得意とするモーツァルトのオペラなどについて聞いた。
 今回はウィーン国立歌劇場の来日公演に同行。「フィガロの結婚」の好色なアルマビーバ伯爵を演じた。1988年に独ハンブルクでオペラ・デビューした際にも歌った役だ。「これまでに指揮者のリッカルド・ムーティなど様々な音楽家や演出家と共演したことで、多くのことを学び、役作りを深められた」と語る。
 高い音程まで艶のある声でカバーする<ハイ・バリトン>歌手として定評を得て、モーツァルトでは「ドン・ジョヴァンニ」の主人公や「魔笛」のパパゲーノも持ち役としている。
 多くの舞台を経験した「フィガロの結婚」の音楽は、「フィガロが愛や結婚の喜びなどを表してシンプル」なのに対し、「伯爵は階級が上なのに子供っぽく、浮気もする悪い夫で、突然怒り出すなど、大変複雑な表現要素がある」と分析。「その違いはとても面白く、舞台はやりがいがある」という。
 指揮者の小澤征爾とは今回がはじめての共演だった。「作品を新しい視点で見ている感じで、楽譜をよく研究している」とし、その解釈は「伝統的なドイツ風の印象」と受け取った。
 自分の歌に対しては、「今回はウィーンの歌劇場が持つ大きな歯車の一つだと思っている」と語るにとどめ、「私自身はカメレオンのように、どんな役や歌劇場の公演でも柔軟に変われる歌手でありたい」と強調する。
 来年9月には、世界屈指と称賛されるドン・ジョヴァンニ役を、ベルギー王立モネ歌劇場の来日公演で歌う。「高い山に挑戦するような大変な役だが、指揮の大野和士は素晴らしい音楽家。とても楽しみにしている」と抱負を語った。                  2004.10.19


 
by tamiko (2005-10-24 14:36) 

tamiko

>えっ、大変じゃないですか?
次は今年の6月分です。

ドン・ジョヴァンニ役 サイモン・キーンリサイド 
役作り「高い山に登るよう」
 現代屈指の「ドン・ジョヴァンニ歌手」と言われるバリトンのサイモン・キーンリサイドに、役作りの難しさなどについて聞いた。

 --モーツァルトの歌劇は、得意な演目ですね。
 「ええ。<ドン・ジョヴァンニ>のほか、<フィガロの結婚>のアルマヴィーヴァ伯爵に<魔笛>のパパゲーノと、まったく性格の違う三つの役を歌っています。いずれの場合も舞台ではその役になりきる。後者2作品でモーツァルトは、人間のありのままの姿を描いており、それは人生の鏡のようなもの。だから歌っていて心地良いんです」

 --では、ドン・ジョヴァンニ役はどうですか。
 「それら二つと全く別物で、演じるのはとても疲れる。何より違うのは、ゲーテが言ったように、<ドン・ジョヴァンニ>は神への挑戦を続ける点です。多くの愛や恋を手に入れた末、最後に一つ残ったのが、神に勝てるか。フランス革命前後のヨーロッパを象徴し、神を神とも思わない破壊的な要素がある」

 --大変に難しい役というわけですね。
 「何でも出来るということを、人々に見せないといけない。高い山を登るような気がして、とても負担が大きい。何と言ってもこれは、たくさんの女性を征服し、成功しても、そうとは思わない役柄ですからね」

 --ベルギー王立歌劇場の演出・舞台には、どんな感想をお持ちですか。
 「一見、機能的なアール・デコ風ですが、注意深く見る必要があります。歌詞、せりふと舞台装置の間に必要な統一性を備え、演技にも重きを置く形になっている。暗めの装置の中で様々な表現に挑まなければなりませんが、単にきらびやかな舞台で歌うより、こちらの方がずっと良かったと思っています」              2005.6.27
by tamiko (2005-10-24 15:04) 

Sardanapalus

tamikoさん>
ありがとうございます!早速記事にさせていただきました。ふーん、小澤征爾の印象は「ドイツ的」なのか~。師事した指揮者の影響かしら?なかなか面白い発言ですね。

>ベルギー王立歌劇場の演出・舞台
>暗めの装置の中で様々な表現
劇場自体が大きくないからできる演出ですよね。私は前の方で見たので楽しめましたけど、オーチャードホールの後方は見難かったことでしょう。
by Sardanapalus (2005-10-24 22:36) 

tamiko

>ありがとうございます!
どういたしまして。
ドイツ的って、どういうことなのでしょうか?
私も、昨年の小澤征爾の「フィガロの結婚」を観たけれど、音楽が楽しくなかったです。
と言うか、「フィガロの結婚」って、序曲が始まるとワクワクしませんか?それが全く感じられなかったです。
でも、キーンリーサイドが、細かい演技でお客さんを喜ばせていて、「やってる。やってる。」って思いました。それだけで満足はしましたが・・・もう1年も前の話なんですよね。

>前の方で見たので楽しめました
私も2列目と8列目という良い席で、至福の時を過ごしました。
江川紹子さんも「これを見た後は、彼以外のドン・ジョヴァンニは考えられないほど、強烈なインパクトでした。」と書いていらしたけれど、巻き戻せる物なら(笑)、何度でも観たいですよね。
by tamiko (2005-10-25 22:20) 

Sardanapalus

tamikoさん>
>ドイツ的って、どういうこと
分かりません(笑)自分だけじゃなくてオーケストラの意見も重視するってこと?そういうことは素人なので全く見当がつきません。そういえば、去年の小澤とウィーン国立歌劇場の公演での演奏はどちらもいまいちの評価でしたね。小澤征爾音楽塾の公演の「フィガロ」はなかなか良かったので、ホールが大きすぎというのもあるんでしょうか。

>巻き戻せる物なら(笑)、何度でも観たい
そりゃもう、何度も見て細かい演出をじっくり解読したいですね!
by Sardanapalus (2005-10-26 21:21) 

Sheva

またまた来ちゃいましたけど、このコメントの多さはすごいですね~ キーンリーサイドファンが大集合していますね~
すばらしいことです。私めもやっとアッバードatフェッラーラ見ることができて昨日は幸せに酔いしれておりました。
でもあらためてマックヴィカーすごいなと噛みしめておりました。
サイモン髪束ねた方がよかったんじゃないかな~とファンの欲では。
このサイモンは美しすぎる!墓場以降しびれまくりでしたよ。ブリンもいいですね。この2人の共演をぜひこの目で見たいものです。
しかし、ラチダレムラマノ、とシャンパンはこのサイトの常連は暗唱できるんじゃないですか?私も耳にたこできるぐらい聴きました。シュロットはMET来日で見ますが、どうでしょう~ こないだこっちで放送されたモーゼとファラオのファラオ役でした。
ドンカルロ、ありがとうございます。機械音痴なのでどうやって録音するか頭が痛いです。夜中だしね~ 喋りすぎですみません。
せりさま、コメントありがとうございます。2008年まで来日しないなんてショックです。
by Sheva (2005-10-26 22:54) 

Sardanapalus

>でもあらためてマックヴィカーすごいな
彼の演出はオペラ全体を通しての流れ、うねりが凄いですよね。だからあれだけ人気もあるし、話題にもなるのでしょう。

>このサイモンは美しすぎる!墓場以降しびれまくり
あまりにかっこよくて若くてすっきりとしたジョバンニだったので、一気に名前を覚えましたよ(^_^;)レチタティーヴォを大笑いしながら
見たのも良い思い出です。本当に、オペラに興味を持つきっかけの映像のひとつです。何を隠そう、この映像を見るまで「ドン・ジョバンニ」とは、金持ちの道楽おやじが若い娘をたぶらかした罰で地獄行きになる話だと思ってました(笑)

>ドンカルロ、機械音痴なのでどうやって録音するか
Net Transportという音源に直接繋ぐソフトが人気ですが、私は使ったことがありません。実際に聞きながら録音することが多いので、フリーの録音ソフトを使っています。「ラジオ録音」「フリーソフト」をキーワードに入れて検索すれば、パソコン上に流れる音を録音できるソフトが山ほど出てきますよ。vectorのサイト↓は、人気順に並んでいるので選びやすいと思います。
http://www.vector.co.jp/vpack/filearea/win/art/sound/index.html
by Sardanapalus (2005-10-26 23:38) 

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