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コヴェント・ガーデン2006-2007シーズン予定 [オペラ(音源・映像・その他)]

来シーズンのロイヤル・オペラ(コヴェント・ガーデン)の予定が発表されました。何と何と、注目作品が満載です!やるじゃん、パッパーノ音楽監督!

ちょっと驚きは、常連のディーマが来ないってことです。来シーズンのリゴレットはやらないのね(^_^;)その代わり?マルチェロ・アルヴァレスが2度来ますね。(こんなこと初めてじゃないですか?>ロンドンの椿姫さん)当然、今シーズンは一度も来ないキーンリーサイドが2度歌うのも楽しみ♪って、こんな先のこと、見れるかどうかも分かりませんが。でもペレアスは何とかして見たい!

それから夏の恒例イベント、コヴェント・ガーデン無料中継のBPビッグ・スクリーン、今年のオペラ中継は「フィガロの結婚」(6月28日)と「トゥーランドット」(7月7日)のようです。「トゥーランドット」は見に行こうか迷っていたので、この中継で良しとしちゃいましょう。ちなみに、アンドレア・グルーバーがトゥーランドット、トリノ・オリンピックの閉会式でカナダ国歌をガンガン歌っていたベン・ヘップナーがカラフです。




まず、開幕は2003年初演のグノー「ファウスト」(マクヴィカー演出)の再々演。マルガレーテは初演同様ゲオルギュー、ファウストは再演で好評だったピョートル・ベツァーラ(Piotr Beczala)ということで中々良さそうです。個人的には、マルガレーテのダブルキャストのケイティ・ヴァン・クーテン(Katie Van Kooten)がとっても気になります!!今シーズンでヤング・アーティスト・プログラム卒業のようですが、これからも声を聴きたいソプラノ歌手です。

9月~10月は新演出のモーツァルト「偽の女庭師(La Finta Giardiniera)」(クリストフ・ロイ演出)。モーツァルトのマイナーなオペラ、気になる歌手はソフィー・コッホ(Sophie Koch)クリストファー・マルトマン(Christopher Maltman)くらいでしょうか。

これと被るように10月中旬まで上演されるのがショスタコーヴィチ「ムツェンスク郡のマクベス夫人」(リチャード・ジョーンズ演出)。ショスタコーヴィチの生誕100周年だから上演するのだそうですが、知ってる歌手はジョン・トムリンソン(John Tomlinson)くらいですねぇ。

マイナーな作品が続いた後の10月後半から11月には、思いっきりメジャーなプッチーニ「ラ・ボエーム」(ジョン・コプリー演出)が登場です。何度目の再演か分からない演出ですが、何とかして見られないかと思うくらいのキャストです!ロドルフォにマルチェロ・アルヴァレス、ミミに大好きなケイティ・ヴァン・クーテンというだけでも大注目ですが、何よりヴァランシエンヌさんが一押しのアレクサンドル・ヴィノグラドフ(Alexander Vinogradov)とヤング・アーティストで一番好きなロバート・グリアドウ(Robert Gleadow)がダブルキャストでコッリーネなんですよ~!ギャー見たい!!絶対それぞれ違うキャラになるのでどっちも見たいです!参考のため写真載せました。っていうか、グリアドウ(右下)が哲学者って…ありえないなぁ~。

          
   東欧風憂い顔(byヴァラリンさん)のヴィノグラドフ(左)とワイルド系のグリアドウ(右) 

11月から12月にかけては再々演のチャイコフスキー「スペードの女王」(ザンベッロ演出)。これはウラディミール・ガルージン(Vladimir Galouzine)がゲルマンをやるそうです。個人的に気になる役のイェレツキーは、どんな役でも合格のジェラルド・フィンリー(Gerald Finley)でした。

同じくザンベッロによる新演出のビゼー「カルメン」は、12月から年を越して2007年2月頭まで長期に渡っての上演です。キャストも2班に分けてます。個人的にはA班が好みかなぁ。何せ、カルメン:アンナ・カテリナ・アントナッチ、ドン・ホセ:ヨナス・カウフマン、エスカミーリョ:イルデブランド・ダルカンジェロ、ミカエラ:ノラ・アンセレムですからね~。皆はまり役じゃないですか!

2007年1月にはもうひとつの新演出作品、ローラン・ペリー(Laurent Pelly)演出のドニゼッティ「連隊の娘」があります。今「連隊の娘」といえばこの人、ファン=ディエゴ・フローレスが来ます。しかも、ナタリー・デセイがマリー(初役)!これは注目でしょう。

2月はクーラとホロストフスキーの共演で話題になった、ヴェルディ「トロヴァトーレ」(エリヤ・モシンスキー演出)の再々演になります。ここでは再び登場、マルチェロ・アルヴァレスがマンリーコ。来シーズンは2度も来てくれるんですね。ちなみにルーナ伯爵はアンソニー・マイケルズ=ムーア(Anthony Michaels-Moore)です。

2月から3月にかけては、プッチーニ「蝶々夫人」(クーリエ&レイザー演出)の再演です。蝶々さんは中国人ソプラノ、リーピン・チャンが歌いますが、人気作品だからか他は知らない歌手ばかりですね。

その後はがらりとマイナー路線に戻ってヘンデル「オルランド」(フランシスコ・ネグリン&アナ・イエペス演出)が3月中頃まであります。マッケラス指揮か~行きたいなぁ(こればっか^^;)。

そして、3月終わりはトマス・アデス「テンペスト」(トム・カーンズ演出)の再演です。初演からほぼ持ち越しのキャスト、ということで勿論サイモン・キーンリーサイドがプロスペロ!イアン・ボストリッジ、トビー・スペンス(Toby Spence)、フィリップ・ラングリッジ(Philip Langridge)も戻ってきますね。初演時と同様に、最高座席でも50ポンド(1万円)になるようです。

4月もマイナー路線でひっぱって、ラヴェル「スペインの時(L'Heure espagnole)」とプッチーニ「ジャンニ・スキッキ」の2本立て。リチャード・ジョーンズ演出です。この中で一番の話題は当然ブリン・ターフェルのジャンニ・スキッキでしょうね。どうなるか想像できてしまいますが、食えないおっさん役にはぴったりでしょう。

4月後半はヴェルディ「スティッフェリオ」(モシンスキー演出)の再々演がやってきます。1995年にこの役でコヴェント・ガーデンデビューしたホセ・クーラがタイトルロール。どんな内容か全く知らないオペラですが、クーラの他にもロベルト・フロンターリ(Roberto Frontali)なんか出ちゃって、興味津々です。

5月には2006年ザルツブルク・イースター音楽祭と共同制作の、ドビュッシー「ペレアスとメリザンド」(スタニスラフ・ノーディー演出)をサイモン・ラトル指揮で上演。つまり、サイモン・キーンリーサイド、アンジェリカ・キルヒシュラーガー、ジェラルド・フィンリー(ゴロー役)などといった豪華キャストがそのままやってくるのです。その上、医者はグリアドウだ~。これこそ、行ける様にしないと!というか、見たいけどこんな先の予定(2007年5月)、分からないよ!!(T_T)

5月から6月にかけては新演出プロダクションのベートーヴェン「フィデリオ」(ユルゲン・フリム演出)です。カリタ・マッティラエリック・ハーフヴァーソンが登場するようですが、フロレスタンが太めのテノール歌手サイモン・オニールなのが残念ですね~。牢獄に入ってて死にそうなのにデブは嫌~!

そして、間違いなく2007年最注目のプロダクションモーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」(ザンベッロ演出)の再々演が6月から7月。ドン・ジョヴァンニ:エルヴィン・シュロット、レポレッロ:ジョナサン・レマル、ドンナ・アンナ:アンナ・ネトレプコ、ドンナ・エルヴィーラ:アナ=マリア・マルティネス、ドン・オッターヴィオ:ミヒャエル・シャーデ。うは~豪華ですね。これは普通に見たいですよ!あまり評判の良くない演出なので、歌手で客を呼ぼうということでしょうか。

6月後半はまたまたマイナーに逆戻り、ヤナーチェク「カーチャ・カバノーヴァ」(トレヴァー・ナン演出)が来ます。キャストの出身地から、英語上演のような気がしますが、それなりに面白そうです。またマッケラス指揮だし、トビースペンス出るし(笑)それから、お友達ブログで話題になったことのあるクリス・メリット(Chris Merritt)も登場します。

7月は3作が交互に上演されるようです。まずは前シーズンの目玉、プッチーニ「トスカ」(ジョナサン・ケント演出)の再演から。最近この手の使い回し上演が多いですね。去年チケットが取れなかった人のため?今回はヴィオレッタ・ウルマナ、サルヴァトーレ・リチートラ、マーク・デラヴァン(Mark Delavan)と、声のバランスの取れたキャストが揃ってます。でも、ウルマナは体が…(^_^;)

その後はこれも何度目の再演?という感じのヴェルディ「リゴレット」(マクヴィカー演出)。今回のキャストで注目なのはパトリツィア・チオーフィのジルダだけかな。

シーズン最後はモーツァルト「コシ・ファン・トゥッテ」(ジョナサン・ミラー演出)ですが、こちらは結構若手の良いキャストをそろえていると思います。フィオディリージはドロテア・レシュマン、ウィーンで活躍しているらしいエリーナ・ガランカ(Elina Garanca)がドラベッラ、METでも歌ったアメリカ人マシュー・ポレンザーニ(Matthew Polenzani)がフェランド、ロレンツォ・レガッツォ(Lorenzo Regazzo)がグリエルモ。レガッツォがグリエルモって、あまり想像できませんが(笑)で、ドン・アルフォンゾはトーマス・アレンです。

オペラ公演はこれだけですが、2007年6月末にマスネー「タイース」をコンサート形式で上演します。レネ・フレミングトマス・ハンプソンという人気歌手の共演ということで、マイナーな作品ですがチケットは売り切れそうですね。他には、2006年9月にバービカン・センターでフロマンタル・アレヴィ「ユダヤの女(La Juive)」という、私は作曲家の名前も聴いたことの無いオペラがコンサート形式で上演されます。これは3年前からやっている「忘れられているオペラをやってみよう!」企画の一環のようです。ちなみに昨シーズンはドニゼッティ「ドム・セバスティエン」でした。




スケジュールやキャスト詳細は、初役や初登場歌手まで載っているコヴェント・ガーデンのPDFファイル(ページ一番下)と、Music OMHの来期プログラム紹介記事をどうぞ。


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コメント 13

すっごい!よくぞ日本語にしてくださいました~^^♪
ほんとに、美味しい公演目白押しですね!わぁ、マルちゃんのマンリーコ、見たいなぁ~...(←裏切り者(笑))。カルメンも、連隊の娘も、わぁすごい、すごい!どれだけBBCのラジオで聴けるかしら。スティッフェリオ、、、そうか今度はフロンターリが義理父なのねぇ。
by (2006-03-30 18:37) 

Sardanapalus

りょーさん>
>よくぞ日本語に
ただの暇人とも言う(笑)こんな長ったらしい記事を読んでくださってありがとうございます~。

>マルちゃんのマンリーコ
あれと同じ演出ですから、太っちゃったマルちゃんは見劣りしそうですが、彼なりの熱~い演技をしてくれそうですね。

>BBCのラジオ
新演出の中から「カルメン」と「連隊の娘」は放送すると思います。それと、「ドン・ジョヴァンニ」辺りじゃないでしょうか?

>フロンターリが義理父
クーラとフロンターリなら、説得力あるかも(笑)
by Sardanapalus (2006-03-30 20:39) 

dognorah

Sardanapalusさんは一体何回ロンドンに来なくちゃいけないかなーと心配しちゃいました(^^;
by dognorah (2006-03-31 03:41) 

stmargarets

上に同じです(笑)。
にしてもこんな短時間に解説つきで日本語にされるとはすごいです。
参考にさせていただきます(笑)
by stmargarets (2006-03-31 08:09) 

ロンドンの椿姫

マルちゃんて言うの、ぴったりですね、あの体に(笑)。でも2度も来てくっるなんてワーイワーイ!ちっとも来てくれないアラーニャのことなんか忘れてマルちゃん一筋の私。そうだ、トビー君もいたっけ。2回も来てくれるんだもんね。そう言えば来月のENOの切符もそろそろ手配しないと。
http://ameblo.jp/peraperaopera/
by ロンドンの椿姫 (2006-03-31 09:04) 

ヴァラリン@時差ぼけ中

わっ(^^; 派手に宣伝して頂いて、ありがとうございますm(__)m
コヴェントガーデンデビューはコッリーネと来たかf(^^; ダブルキャストだから、放送はどっちになるのか…ですけど、去年のパリの放送と聴き比べてみたいなぁ~~ちぇっ、早くも北米時間に戻りたい気分~~

落ち着いたらこちらでも纏めさせて頂きますね。
もし細かい情報があったら、お知らせ下さいね。宜しくお願いしますm(__)m
by ヴァラリン@時差ぼけ中 (2006-03-31 22:33) 

Sheva

Sardanapalus さま、お知らせありがとうございます。私のほうもざっと見ましたが、豪華ですよね~ ほとんど見に行けないだろうと思われるのでしまいには書いてて虚しくなってしまいましたが…
ROHで、もうやらない、と言っていたペレアスをやるということも、(しかもラトルで!)、アデスのTempest再演もうれしいですが、もう私はSimon のOnegin で今週はずっと舞い上がってました。なんてうれしいことでしょう。日本でも…と願うのは贅沢すぎでしょうか。
by Sheva (2006-04-01 10:58) 

Sardanapalus

dognorahさん、stmargaretsさん>
>一体何回ロンドンに来なくちゃいけないかなー
わはははは~正に、私もそこが一番心配です!今の段階では正に「とらぬ狸の皮算用」なので(^_^;)来年はロンドンに居れると良いなぁ。

ロンドンの椿姫さん>
>マルちゃんて言うの、ぴったり
私もそう思って使っちゃいました(笑)さすがりょーさんです。
お目当てのマルちゃんとトビー君はちゃんと来てくれますね♪そうそう、トビー君の出る「美しきヘレネ」のレポートも待ってますよ~。
by Sardanapalus (2006-04-01 19:54) 

Sardanapalus

ヴァラリンさん>
時差ぼけ、頑張って克服してくださいね!やっぱり1ヶ月くらいは油断するとすぐに体内時計が狂うので、規則正しい生活で乗り切ってくださいね。

>派手に宣伝
いえいえ、私も興味深々ですから!もし放送があるならヴィノグラドフがファーストキャストなので、何かアクシデントが無い限り間違いないと思います!声も姿も全く違う2人をダブルにするなんて、面白いことをしてくれますね、ROHも。

Shevaさん>
>しまいには書いてて虚しくなって
私も、さも行けるかのように書いてますがこの辺りの予定は全く不明なので、騒ぎながらも虚しいですよ…。ああ、お金持ちになりたいなぁ。

>もうやらない、と言っていたペレアス
以前フィンリーがインタビューで「キーンリーサイドとROHで『ペレアス』やる」と言っていたので、実現して嬉しいです。「このプロダクションが終わったら、もうやらない」んでしょうね(笑)

>Simon のOnegin
確かにとっても嬉しいニュース!ですが、3年後って…。そんなに待ちきれませんし、日本では…夢でしょうね~。
by Sardanapalus (2006-04-01 20:09) 

aliceinthecities

どうでもいいけどこのペンネーム長くて面倒臭いね・・・
オペラのことはよくわからないんだけど、昨日BBC2で「フィガロの結婚」をライブ中継(だったのかな?)してたよ。これもどうでもよかったりして・・・

メール読みました。ちょっと残念だけど、ちょうど一番快適な時季に戻ってこれて、しかもワールドカップ開催中なら、ある意味最高ねー。
by aliceinthecities (2006-04-02 23:50) 

Sardanapalus

aliceinthecitiesさん>
確かに、私と同様に、ちょっと長い名前だねぇ(笑)

>BBC2で「フィガロの結婚」
その「フィガロの結婚」の公演も見に行ったよ~。

>一番快適な時季
なんだけど、スヌーカーの世界選手権が見れないのが残念だよ~。W杯は夜中に起きる必要が無いから楽だけどね!
by Sardanapalus (2006-04-04 19:43) 

ヴァラリン

今更ですが…優男コッリーネ(^^;のご紹介、ありがとうございました。
やっと詳細をまとめたので、こちらのページをリンクさせて頂きました。
該当ページはこちら↓です。
http://www.geocities.jp/traeumereienvalencienne/schedule-2006.htm
by ヴァラリン (2006-04-20 18:53) 

Sardanapalus

ヴァラリンさん>
>優男コッリーネ(^^;
リンクありがとうございます。ヴィノグラドフのこと、ヴァラリンさんの「東欧風憂い顔」表記にさせていただきました。この甘いマスクのコッリーネ、珍しいので見てみたいですね~。宝くじとか当たらないかなぁ?
by Sardanapalus (2006-04-20 22:33) 

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